裁判例結果詳細

事件番号

昭和25(れ)622

事件名

殺人、同未遂

裁判年月日

昭和26年8月1日

法廷名

最高裁判所大法廷

裁判種別

判決

結果

破棄差戻

判例集等巻・号・頁

刑集 第5巻9号1684頁

原審裁判所名

名古屋高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和24年8月18日

判示事項

自白の任意性についての判断と経験則違反

裁判要旨

本件記録中には、被告人の警察署における供述が強制若しくは拷問による自白であることを推認させるような幾多の証人の供述が存在するのである。殊に、直接、取調の衝に当つた警察官自身が被告人の取調は被告人に手錠をはめたままで行われたこと、午前二時頃まで取調べたこと、警察官が四人がかりで、被告人を取調べたこと、警察官の一人が被告人を殴つたことのあることを認めていることを前述のとおりである。本件において記録を精査しても右各供述の真実性を疑うに足りるような資料は存在しないのであるから、原審が若し右各警察官自身の以上のごとき供述を以て、措信するに足らないものとしたのであるならば、それは原審のいわれなき独断であつて、経験則に反する判断といわなければならない。

参照法条

刑法186条,旧刑訴法336条,旧刑訴法326条,旧刑訴法409条,旧刑訴法337条,旧刑訴法411条,憲法38条1項,憲法38条2項,刑訴応急措置法10条1項,刑訴応急措置法10条2項

全文

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添付文書1

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