裁判例結果詳細

事件番号

昭和23(れ)86

事件名

傷害致死

裁判年月日

昭和23年5月1日

法廷名

最高裁判所第二小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第2巻5号431頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和22年12月9日

判示事項

一 爭闘者の暴行と正當防衞 二 正當防衞に類する行爲である旨の情状論と正當防衞の主張の有無

裁判要旨

一 數名の者が最初から爭闘をする目的で兇器を携帶し相手方のいる所に出掛けて行つて爭闘を始めた場合には、右爭闘最中におけるその中の一人の相手方に對する傷害行爲は、味方の一人が相手方の攻撃を受けて危險に瀕したのでその相手方の攻撃を反撃するために行われたものであつても、それは要するに最初から豫定していた傷害行爲ち及んだ迄のことで、自己又は他人の生命身體等を防衞するためやむを得ずしてしたものとはいえないから、正當防衞行爲ということはできない。 二 裁判所が判決において正當防衞になるかならぬかについて判斷を示す必要があるのは、訴訟關係人より特にこの點についての主張があつた場合に限ることは、刑事訴訟法第三六〇條第二項の明定するところである。ところが本件においては、原審において辯護人Dは被告人の行爲が正當防衞に類する行爲であることを情状として述べたにとどまり特に正當防衞の主張をせず、被告人自身もその主張をしなかつたことは原審第三回公判調書により明らかである。從つて原審が判決において特にこの點に關する判斷を示さなかつたのは少しも違法ではない。

参照法条

刑法36條,刑訴法360條2項

全文

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