裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和27(あ)6178
- 事件名
加重収賄
- 裁判年月日
昭和29年9月24日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第8巻9号1519頁
- 原審裁判所名
福岡高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和27年10月29日
- 判示事項
一 受訴裁判所内で受命裁判官による証人尋問を行うことの適否 二 違法な証人尋問についてその手続上の瑕疵が治癒されたものと解せられる一事例 三 刑法一九七条の三にいわゆる「相当ノ行為ヲ為ササルトキ」に当る場合
- 裁判要旨
一 受訴裁判所内で行う証人尋問を受命裁判官をして行わしめることは法の認めないところであることは所論のとおりであるけれども、本件所論の場合においては、第一審裁判所は、予め検察官弁護人東京高等裁判所訴訟関係人の同意を得た上で、受命裁判官をして証人の尋問をなさしめたものであり、かつ右証人尋問には、被告人弁護人もこれに立会い、しかも、その施行について何ら異議を述べた形跡はなく、また、その後公判において右尋問調書の証拠調が行われた際にも訴訟関係人が異議を述べた事実のないことは記録上明らかであるから、右手続上の瑕疵はこれによつて治癒せられたものと解するを相当する。 二 犯罪捜査の衝にあたる巡査が、とくに被疑者の要望を容れて証拠品の押収を取止めた、本件のごとき場合は、刑法一九七条の三にいわゆる「相当ノ行為ヲ為ササルトキ」に該当することは、原判決の説示するとおりである。
- 参照法条
刑訴法163条1項,刑訴法281条,刑法197条の3
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