裁判例結果詳細

事件番号

昭和22(れ)212

事件名

食糧管理法違反、物価統制令違反

裁判年月日

昭和23年3月30日

法廷名

最高裁判所第三小法廷

裁判種別

判決

結果

破棄自判

判例集等巻・号・頁

刑集 第2巻3号277頁

原審裁判所名

広島高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和22年10月18日

判示事項

一 法令の適用を誤つた判決と上告理由 二 前科の事實認定の資料となつた前科調書に對する證據調の要否 三 一個の犯罪事實の一部分だけを檢事又は司法警察官に對する自白のみで認定した場合と刑訴應急措置法第一〇條第三項

裁判要旨

一 米、麥等は法定の除外事由ある場合を除く外、これを輸送し得ない旨を定めている規定は本件犯行當時に於ては昭和二二年一二月三〇日農林省令第一〇四號による改正前の食糧管理法施行規則第二三條ノ七であるから同施行規則第二三條ノ六を適用した原判決は明かに法令の適用を誤つたもので論旨は理由がある。 二 原審公判調書によると被告人の前科調書につき證據調が施行されなかつたことは判るが、同被告人が公判廷に於て自分の前科につき詳細供述していることも明瞭である。そして前科の事實は刑事訴訟法第三六〇條第一項の「罪トナルベキ事實」ではないのであるから、必ずしも公判廷で證據調を經た證據によりこれを認定するを要しないのである。從つて原審が前記の資料にもとづいて累犯にかかる前科の事實を認定し、この事實により累犯の加重をなしたのは違法ではない。 三 物價統制令第三條違反の行爲について、その構成要件中粳米を統制額を超えて買受けた點については、被告人の公判における自白の外、賣渡人の提出した始末書又は相被告人の公判における自白を證據に採用し、ただ右買受けが営利の目的の下になされた點及び買受けた米穀が法律の規定するものの生産したものである點についてのみ被告人の司法警察官又は檢事に對する自白のみに基いて認定されている場合には、一個の犯罪事實の全體を當該被告人の檢事又は司法警察官に對する自白のみで認定しているわけではないから、應急措置法第一〇條第三項に違反したものということはできない。

参照法条

食糧管理法施行規則23條ノ7(昭和22年農林省令104號による改正前),刑訴法360條1項,刑訴法336條,刑訴應急措置法10條3項,物價統制令3條,物價統制令33條1號

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