裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和23(れ)950
- 事件名
窃盗
- 裁判年月日
昭和23年10月21日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第2巻11号1377頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和23年3月23日
- 判示事項
一 作成の粗雜な公判調書の効力 二 憲法第三七條第二項の法意と刑訴應急措置法第一二條の合憲性 三 刑の執行猶豫の言渡をしなかつた判決と憲法第一三條 四 刑の執行猶豫の言渡をしなかつた判決と憲法第三七條第一項
- 裁判要旨
一 公判調書が、挿入削除多くその書入方が亂雜であり、その挿入削除の認印及び契印の押捺も亦粗略で不鮮明であつても、刑訴法第七一條第二項、第七二條所定の通り適式に爲されており、これを通讀すれば後日の編綴又は挿入削除があつたと認められない場合には、該調書を違法であり、無効であると斷定することはできない。 二 憲法第三七條は、刑事被告人が證人審問の機會を求め得る等の所謂國家に對する受益權の一種を認めたものであつて、必ずしも刑事訴訟手續における證人尋問につき常に直接審理主義を採用すべきことを明定した規定ではない。それ故、憲法の該條項を根據として、刑事被告人が自ら右權利を行使しないにも拘わらず、裁判所は職權を以て必ず證人を公判廷において直接尋問しなければならぬということを推斷し、さらにこれを理由として被告人の請求を待つて證人尋問をなすべき旨を規定した刑訴應急措置法第一二條を違憲なりとする所論は、その根底において理由なきものである(昭和二三年(れ)第一六七號事件、同年七月二九日言渡大法廷判決參照)。 三 裁判所が、被告人に對し、實刑を科し執行猶豫の言渡をしなかつたとしても、それは法律の認めた自由裁量の範圍に屬するところであり、必ずしも憲法第一三條により保障せられている個人の尊嚴を侵すものと速斷することはできない。(昭和二三年(れ)第二〇一號、同年三月二四日言渡大法廷判決參照)。 四 具體的事件における裁判が不當に刑の執行猶豫の言渡をしなかつたとしても、これを目して直ちに憲法第三七條第一項に違反するものとはいい得ない。(昭和二二年(れ)第四八號、同二三年五月二六日言渡大法廷判決參照)。
- 参照法条
刑訴法71條2項,刑訴法72條,憲法37條2項,憲法13條,憲法37條1項,刑訴應急措置法12條1項,刑法25條
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