裁判例結果詳細

事件番号

昭和24(オ)27

事件名

地方自治法第六六条第四項に依る請求

裁判年月日

昭和25年7月6日

法廷名

最高裁判所第一小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

民集 第4巻7号267頁

原審裁判所名

大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和23年11月30日

判示事項

一 道府県制第一八条第八項の要求する自書能力 二 議員候補者二名の氏に類似する投票の効力 三 県会議員選挙と市会議員選挙とが同時に行われた場合に県会議員選挙の投票用紙に県会議員候補者の氏、名又は氏名と類似した市会議員候補者の氏、名又は氏名を記載した投票の効力 四 かつて県会議員であつた者の氏又は類似する氏で県会議員候補者の氏と類似する氏を記載した投票の効力 五 候補者以外の者の氏で議員候補者の氏と類似する氏を記載した投票の効力 六 破れていた投票の効力 七 県会議員候補者氏名の右側に「ケンカイ」「ケンカ」と記載してある投票の効力 八 氏と名との間に「。」を附した投票の効力 九 道府県制による選挙と市制による選挙とを同時に行つた場合の選挙の効力

裁判要旨

一 道府県制第一八条八項の要求する選挙人の書名能力は、必ずしも候補者の氏名を正確に書き得る能力ではなくして、文字をもつて特定の人を選挙する意思を表現する能力をもつて足るものと解すべきである。 二 議員候補者中に細田なる氏の者と吉田なる氏の者とがある場合に、「ホシダ」と記載した投票は、道府県制第二二条ノ九第七号に該当し、無効である。帽田なる氏の者と細田なる氏の者とがある場合に、「ポン田」と記載した投票は、無効である。 三 県会議員選挙と市会議員選挙とが同時に行われた場合に、市会議員候補者中に本田なる氏の者があるときは、「ホンダ」と記載された投票は、県会議員選挙の投票用紙に記載してあつても、県会議員候補者細田の有効投票と認めることはできない。 四 かつて細野浜吉、堀川恭平が県会議員であつたとしても、「細川」「ホソノ」と記載した投票は、県会議員候補者細田を誤記したものとし、細田に対する有効投票としても違法ではない。 五 「畑田」「細川」「ホソカワ」「佃田」「(原文はたへんに火)田」「(原文はりっしんべんに田)田」と記載した投票は、その地方に右のごとき氏の者が実在していても、議員候補者中の他に類似の氏の者のないときは、細田の誤記と認めるのが相当である。 六 破れていた投票について破損の原因が明らかでない場合には、投票整理の際破れたものと認め、右投票を有効投票とするのを相当する。 七 県会議員候補者氏名の右側に「ケンカ」「ケンカイ」と記載した投票は、道府県制第二二条第一項第五号但書に該当し無効ではない。 八 氏と名との間に附した「o」は、意識的な他事記載と認めることはできない。 九 道府県制による県会議員選挙と市制による市会議員選挙とを同室を用い同時間内に行い、同一投票箱を使用して行つても、現実に選挙の公正を害し投票の秘密保持を侵す具体的事態が生じない限り、選挙は無効ではない。

参照法条

道府県制18条8項,道府県制22条ノ9,道府県制35条

全文

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