裁判例結果詳細

事件番号

昭和27(あ)1901

事件名

詐欺

裁判年月日

昭和31年4月17日

法廷名

最高裁判所第三小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

集刑 第113号341頁

原審裁判所名

高松高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和26年11月30日

判示事項

係官を欺罔して補助金の下附を受ける行為と詐欺罪の成立

裁判要旨

論旨は、町長である被告人Aの地位はいわゆる執行機関であつて、意思機関たる町議会の議決を執行したまでのことであるから詐欺の犯意はなかつたということ、また本件授産場はその経営を被告人Bに委託したとはいえ終始町営であつたことに変りはなかつたこと、従つて詐欺の事実はなかつたということを主張する。しかし……なるほど表面上形式的には右の授産場は町営の下に設置経営せられているように見えるけれどもその実質はあくまで被告人Bの個人経営の範囲を出ないものであることが認められる。また右授産場の設備経営について町議会の議決を経たことは所論のとおりであるが、それは授産場の経営が公共事業である性質上個人には認可されず、表面町営であるということにすれば認可になることから、町長の地位にある被告人Aの操作によつてかかる処置が採られたまでのことであつて、本件被害者に対する関係においては、被告人両名が被告人Bの個人経営に帰する事情を祕し、恰も町で設置経営するように装つて作為した結果そのことを知らない当該係官は町で設置経営するものとのみ信じて本件補助金を下附したものであるという事実が認められる。従つて詐欺罪の構成要件は充たされているのであつて、被告人はその刑責を免れることはできない。

参照法条

刑法246条

全文

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