裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和38(あ)2302
- 事件名
封印破棄
- 裁判年月日
昭和40年1月28日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
集刑 第154号527頁
- 原審裁判所名
広島高等裁判所 松江支部
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和38年9月4日
- 判示事項
執行吏占有地上の未完成建物の完成行為と封印破棄罪の成否
- 裁判要旨
原審の認定した事実関係の下においては、本件土地全部の占有は、仮処分命令の執行によつて執行吏職務代行者の占有に帰し、右執行当時、該地上には、未だ独立して占有の対象となるべき家屋その他の工作物は存在しなかつたものと認められるから、被告人が右地上に不動産である家屋を完成せしめたことは、右執行吏の占有の態容に重大な変更を与えたものというべきであり、従つてその占有を侵害したものとして、封印破棄罪の成立を認めた原審の判断は相当である。 (原審の認定した事実関係の要旨)被告人は甲より不法占有として明渡を求められ係争中である宅地のうち西北方の九坪三合六勺の上に、甲には無断で新に間口三・六五米奥行六・五二米の木造二階建の家屋の建築にとりかかつたため、甲は右九坪三合六勺の土地につき、「一、右土地に対する被申請人の占有を解き申請人の委任した執行吏にその保管を命ずる。二、被申請人は右土地の上に建物その他工作物を設置してはならない三、申請人の委任した執行吏は、右命令の趣旨を公示するため適当の処置をとらなければならない。」旨の不動産仮処分決定を得て、執行吏職務代行者乙にその執行を委任し、右乙は即日現場に臨んで右仮処分を執行し、右土地についての被告人の占有を解き自己の占有に移し、同時に右仮処分内容をしたためた公示札を建築中の家屋の柱に釘付けした。執行当時右建物は基礎たるコンクリートの上の柱の仕組が終つたばかりで、屋根にするトタン板及び二階床板はいずれも釘付けせず並べてあるに止り、何等の造作も施されていなかつたものである。
- 参照法条
刑法96条
- 全文