裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和58(オ)404
- 事件名
損害賠償
- 裁判年月日
昭和61年12月19日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
集民 第149号359頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
昭和54(ネ)1265
- 原審裁判年月日
昭和57年12月23日
- 判示事項
陸上自衛隊の駐とん地に制服等を着用し幹部自衛官及びその随従者を装つて侵入した過激派活動家により動哨勤務中の自衛官が刺殺された事故につき国に安全配慮義務の不履行に基づく損害賠償責任があるとされた事例
- 裁判要旨
国は、陸上自衛隊の自衛官を駐とん地内の動哨勤務に就かせる場合であつても、過激派活動家が武器獲得を目的として各地の駐とん地等に度々侵入し、また、当該駐とん地において、部外者による自衛官の制服等の入手が容易で盗難事故も発生し、部外者にも容易に了知可能な状態のもとで、営門の出入者が制服等により幹部自衛官及びその随従者と見える限り乗車する車両に同駐とん地内使用許可証等の掲示がなくとも身分確認及び車両等の点検を原則的に行わない取扱いがされていたなど判示のような事実関係のもとでは、過激派活動家が銃器等を奪取するため制服等を着用し幹部自衛官等を装つて営門から侵入し動哨勤務中の自衛官の生命、身体に危害を加えることのあるのを予測することができ、営門警衛の最高責任者たる駐とん地司令及びその命を受け警衛勤務者を直接指揮すべき警衛司令において、右掲示のない車両による営門の出入者については制服等により幹部自衛官等と見える者であつても身分確認及び車両等の点検が確実に行われる措置を講じるなどの方法により動哨勤務者に右のような危険が及ぶことのないように配慮すべき義務があるのに、これを怠つたため、制服等を着用し営門から同駐とん地内に侵入した過激派活動家により動哨勤務中の自衛官が刺殺されたときは、国は、右事故につき、安全配慮義務の不履行による損害賠償責任を負うものというべきである。
- 参照法条
民法1条2項,国家公務員法第3章第6節第3款第3目公務傷病に対する補償
- 全文