裁判例結果詳細

事件番号

昭和25(れ)1463

事件名

臨時物資需給調整法違反

裁判年月日

昭和26年3月2日

法廷名

最高裁判所第二小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

集刑 第41号121頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和25年7月10日

判示事項

一 臨時建築等制限規則の性質と同規則失効後の行為に対する罰則適用の関係 二 昭和二二年閣令第六号臨時建築等制限規則の趣旨と同規則第二条違反罪の事実の成立要件並びにその判示方

裁判要旨

一 原判決が本件被告人の行為に対して適用した臨時建築等制限規則は、臨時物資需給調整法第一条に基づく命令であるが、同法はその附則において、当初よりその効力を存続すべき期間を予定し、かつ、その時までになした行為に対する罰則の適用については、この法律は、存続期間の到来によりその効力を失うべき時以後もなお、その効力を有する旨を規定し、同法がいわゆる限時法の性質を有することを明らかにしているのみならず、同法に基づいて制定された前記規則についても同規則の改定に当つては、その改正規則の附則に、改正前にされた行為に対する罰則の適用については、旧規則が改正後もなお、その効力を有する旨の規定がなされているのである。(右附則は、単に罰則適用の関係において、改正前規則の効力の存続を規定したに過ぎないのであつて、所論のように、命令を以て罰則に関する定めをしたものと解すべきでない)しからば、本件は、右規則の施行当時の行為であるから、罰則の適用に関しては、右規則の改廃にかかわらず、行為時法によるべきは当然であつて、所論のように刑法第六条、旧刑訴法第三六四条を適用すべき場合ではないのである。(当裁判所昭和二三年(れ)第八〇〇号同二五年一〇月一一日大法廷判決参照) 二 原判決は、被告人が昭和二三年八月中頃建設大臣の許可を受けてないでその営業所二〇坪をAに命じて、床及び天井を取り外しキヤバレー用に改築工事を施行させた事実を確定し、これに対して昭和二二年閣令第六号臨時建築等制限規則第二条を適用したものであつて、原判定確定の事実が同条違反の行為に該当することは明らかである。同条違反の行為となるには同条所定の新築、改築等の築造工事が完成されなければならないとの所論は、何等同規則に根拠のない解釈と言うべく、又同規則は所論のごとく、供給の特に不足する物資の濫用を防ぎ又は使用を制限するに必要な命令として制定されたものであるけれども、判決に同第二条違反の犯罪として示すには、右築造工事が施行された事実を摘示すれば足りるのであつて所論のように、供給の特に不足する物資を使用して改築行為がなされたことを判示する要はないものと解すべきである。

参照法条

臨時物資需給調整法(昭和24年法律21号による改正前のもの)1条,昭和12年閣令6号臨時建築等制限規則2条,旧刑訴法364条,旧刑訴法360条1項,刑法6条,昭和22年閣令4号臨時建築等制限規則2条

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