裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和23(れ)1340
- 事件名
常習賭博
- 裁判年月日
昭和24年1月11日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
集刑 第7号11頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和23年7月21日
- 判示事項
一 不當拘禁中の勾留日數を本刑に算入しなかつたことと憲法第三四條 二 常習賭博罪と賭博開帳罪との關係 三 共犯者中賭博開帳犯人の有無と賭博常習性の認定
- 裁判要旨
一 たとい被告人等に對する勾留が不當なものであつたと假定しても、それに對しては各種の救濟の方法を規定しているのであつて、その未決勾留日數を本刑に算入しなくても憲法第三四條に違反するものではない。 二 常習賭博罪と賭博開帳罪とは刑法第一八六條の第一項と第二項とに分けて規定されて居るのであつて、もともと兩罪は罪質を異にし、且その構成要件も何ら關聯するところがないのであるから、兩罪が同一條件下に規定されて居るからと云つて、所論のように不可分の關係にあるものと即斷することは出来ないし、又兩罪は全然別個の犯罪事實に關するものであるから、所論のように正犯と從犯の關係にあるものでないことも極めて明白である。 三 賭博常習性の有無は専ら、各被告人個人の習癖の有無によつて決せられることであるから、本件賭博の共犯者中に賭博開帳罪に該當するものがなく、又同罪によつて處斷されたものがなかつたとしても、それによつて被告人兩名に對する常習賭博罪の成立が阻却される理由は少しも存しない。
- 参照法条
憲法34條,刑法21條,刑法186條1項2項,刑法62條,刑法185條
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