裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和25(あ)842
- 事件名
恐喝、窃盗
- 裁判年月日
昭和26年3月16日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
集刑 第42号1頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和25年3月9日
- 判示事項
控訴趣意中の相容れない二つの主張につきその一つを理由ありと判断した場合に他の主張につき判断を省略することの適否
- 裁判要旨
原判決を精査すると、原審において弁護人は控訴理由第三点で第一審判決は恐喝及び窃盗の事実を認定して刑法第四五条前段の併合罪に該当するものとして併合加重したけれども右二罪の中間に確定判決があるから原判決には法令適用の違法があると主張したのに対し原判決は右主張は理由があるから本件は第一審判決のように併合罪として一個の刑を以て臨むべきではないとして第一審判決を破棄して被告人に対し恐喝の罪と窃盗の罪とにつき各別に量定したのである。然るに弁護人は控訴理由第四点で第一審判決が言渡した一個の刑を前提として右量刑の不当を主張したのであるから、右主張は第三点の主張と相容れない主張であつて、第三点の主張が理由ある結果第四点の主張はそれ自体主張する理由がなくなつたものである。然らば原判決が判示の通り論旨第三点を理由ありとした当然の帰結として主張の理由がなくなつた論旨第四点について判断を省略したのは適法である。
- 参照法条
刑訴法392条1項,刑訴法380条
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