裁判例結果詳細

事件番号

昭和25(れ)1110

事件名

詐欺

裁判年月日

昭和26年2月27日

法廷名

最高裁判所第三小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

集刑 第40号1085頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

判示事項

一 犯罪事実の一部の証拠が被告人の自白だけである場合と憲法第三八条第三項、刑訴応急措置法第一〇条第三項 二 本案の犯罪事実に関係のない証拠の証拠調の適否

裁判要旨

一 他の証拠によつて犯罪が現実に行われた顧客的事実が裏書されて自白が架空のものでないことが確められる限り、たとえ犯罪事実の一部分の証拠が被告人の自白だけであつても差支ないこと当裁判所昭和二三年(れ)第一四二六号同二四年一月五日大法廷判決の例示するところである。それ故所論の如く「Aが本件土地を他に売買する等のことを依頼したことがない」事実の傍証がなくても憲法及び刑訴応急措置法の規定に違反するところはない。論旨は理由がない。 二 如何なる証拠を調べるかは事実審たる原審の裁量に委せられて居る処であるから原審が所論証拠の証拠調をしたとしても違法ではない。 (処論証拠は証拠能力のあるものであるから、たとえそれが所論のように本件犯罪に関係がないものであるとしても、それ故に直ちにその証拠調を違法のものとすることは出来ない)論旨は理由がない。

参照法条

憲法38条3項,刑訴応急措置法10条3項,旧刑訴法337条,旧刑訴法338条

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