裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和27(あ)5855
- 事件名
背任
- 裁判年月日
昭和29年3月30日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
集刑 第93号1007頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和27年9月19日
- 判示事項
背任罪成立の一事例 ―大審院令と相反する判断をしたことにあたらない場合―
- 裁判要旨
論旨援用の判例(大審院大正三年十〇月一六日刑録二〇輯一八六七頁)は、「本人に損害を加えたる場合においても」「若しその目的にして本人の利益を図るに在りとすれば」背任罪は成立しないというのである。しかるに原判決は、被告人の「所論保障はその主要な目的が直接本人たるA銀行のためでなくして(A銀行の利益をも無視したものではないとしても)同被告人自己の責任である不当貸付の免責を図るがため」であつたという事実を認めて、これを有罪としたのであるから、前記判例に反するところは少しもない。
- 参照法条
刑法247条,刑訴法405条3号,刑訴法408条
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