裁判例結果詳細

事件番号

昭和29(さ)3

事件名

窃盗未遂被告事件につきなした判決に対する非常上告

裁判年月日

昭和29年9月17日

法廷名

最高裁判所第二小法廷

裁判種別

判決

結果

その他

判例集等巻・号・頁

集刑 第98号667頁

原審裁判所名

東京簡易裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和29年4月28日

判示事項

刑法第二五条第二項を適用できない場合にこれを適用した判決の違法と非常上告

裁判要旨

刑法第二五条第二項によれば、前に禁錮以上の刑に処せられたことがあつても、その執行を猶予された者が、一年以下の懲役又は禁錮の言渡を受け情状特に憫諒すべきものであるときは再び執行を猶予することができるのであるが、一年を超える懲役又は禁錮の言渡を受けたときは、その執行を猶予することはできないのである。しかるに原判決は前示の如き執行猶予中の前科があることを認め且つ被告人を懲役一年六月に処しながら刑法二五条二項を適用し右懲役刑の執行を猶予する旨の判決を言渡したことは、明らかに右刑法の条項に違反したものであつて、本件非常上告はその理由がある。そして原判決は被告人のため不利益でないから刑訴四五八条一号本文の規定に従い、その違反した部分のみを破棄すべきものとする。

参照法条

刑法25条,刑法25条ノ2,刑訴法454条,刑訴法458条1号

全文

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