裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和23(れ)92
- 事件名
強盗
- 裁判年月日
昭和23年11月27日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
集刑 第5号487頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和22年10月21日
- 判示事項
一 實行行爲を擔當しなかつた強盗共謀者の責任 二 事實錯誤の主張と刑訴法第三六〇條第二項の事實上の主張 三 刑の執行猶豫の條件の變更と刑訴法第四一五條の刑の變更 四 被告人の公判廷における供述を證據としなかつたことの合憲性
- 裁判要旨
一 原判示によれば同人が、A及びB等と砂糖強奪の共謀をなしたこと及び他の共謀者において判示強盗行爲を實行したことは明らかであるから原審が同人に本件強主の正犯としての責任を負わせたのは相當である。 二 假りに右辯論が論旨にいうように、同被告人は本件犯行について刑法第三八條第二項の規定に當るという趣旨のものであつたとしても、かような辯論は刑事訴訟法第三六〇條第二項に當る事實上の主張とはいえない。 三 本件原判決の宣告後に公布施行された昭和二二年法律第一二四號によつて、刑法第二五條に改正が加えられ、刑の執行猶豫をすることができる場合が擴張されたことは所論のとおりであるけれども、右の改正は、刑事訴訟法第四一五條にいう判決後の刑の變更に該當しないものであることについては、既に當裁判所の判例とするところである。(昭和二二年(れ)第二四七號同二三年一一月一〇日宣告大法廷判決參照) 四 憲法第三八條第二項は、同條項にいうような自白は、これを證據とすることができないという趣旨を規定したにすぎない。從つて、被告人の公判廷における供述を證據として採用しなかつたとしても同條又はその他の憲法の規定に違反するものでない。
- 参照法条
刑法236條,刑法60條,刑法38條2項,刑法25條,刑訴法360條2項,刑訴法415條,憲法38條2項
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