裁判例結果詳細

事件番号

令和4(行ウ)182

事件名

旅券不発給処分無効確認等請求事件

裁判年月日

令和7年9月30日

裁判所名

大阪地方裁判所

分野

行政

判示事項

1 国籍法11条1項の合憲性 2 国籍法11条1項の改廃に係る立法不作為及び同項の規定を周知しなかったことは、国家賠償法1条1項の適用上違法であるとはいえないとされた事例 3 国籍喪失届の不受理に係る法務大臣の行為が、国家賠償法1条1項の適用上違法であるとはいえないとされた事例

裁判要旨

1 国籍法11条1項の規定は、立法府の裁量権の範囲を逸脱するものではなく、憲法10条、98条2項、31条及び11条に違反するとはいえない。国籍法11条1項の規定は、憲法11条、13条及び22条2項の規定により保障される権利を侵害するものでもなく、上記各規定に違反するともいえない。国籍法が、重国籍の防止又は解消方法につき、国籍法11条1項の適用対象となる自己の志望によって外国の国籍を取得した場合とそれ以外の場合とで一定の区別を設けていることは、憲法14条1項に違反するとはいない。 2 国籍法11条1項の規定は憲法の諸規定に違反するものではないから、国籍法11条1項を改廃しない旨の立法不作為は、国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けない。また、自己の志望によって外国の国籍を取得した場合に国籍法11条1項の規定に基づいて日本の国籍を失うことになる旨を国民一般に対して周知徹底することが、国の公務員に課せられた職務上の法的義務であるということはできず、被告が上記義務を怠ったことが国家賠償法1条1項の適用上違法となる旨の原告の主張は、その前提において採用することができない。 3 法務大臣は原告の国籍喪失届の受理・不受理に係る処理に関与しておらず、上記届出がされた世田谷区役所の対応にも違法な点があったとはいえず、その他の法務大臣が原告の国籍喪失届を不受理として原告に在留資格を付与しなかった事実があることを前提に、これが国家賠償法1条1項の適用上違法であるとする旨の原告の主張は、いずれもその前提において採用することができない。

全文

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