幹部職員からのメッセージ

最高裁判所 大法廷首席書記官

裁判所は適正迅速な裁判の実現が使命であり、一つ一つの案件に真摯に向き合い誠実に対応することによって、国民の信頼を得るとともに、より質の高い裁判を目指して日々努力を重ねています。裁判には、裁判官、書記官、事務官、家裁調査官等の多様な職種が関与していますが、各職種が職種内でも職種を超えても十分に連携・協働する、すなわち、お互いの役割を理解、尊重しつつ率直に意見交換し、最適な結論を導き実践することによって初めて所期の目的が達成されます。このような姿勢は、裁判を支える根底として、世代や時代を超えて受け継がれています。

デジタル化という大きな変革期において、私たちには、司法の一翼を担う一員として、主体的・自律的かつ柔軟に、周囲と協調しながらより質の高い裁判の実現に寄与することが求められています。皆さんが新しい仲間として連携・協働の輪に加わり、未来の裁判所を共に創造していくことを心からお待ちしています。

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東京家庭裁判所 首席書記官(H1採用)

幹部職員になる時、当時の上司がかけてくれた言葉があります。「職員のためになる仕事をしなさい。」と。以来、「組織のため」ではなく、あえて「職員のため」と言われた意味について自問自答してきました。

次席書記官をしていた頃、限られた期間でオリジナルの成果物を複数作ることとなった時、活躍してくれたのは多くの若手職員でした。自主的にワーキンググループに分かれて検討を尽くした完成作は卓越した出来栄えで、私はチームの底力に感服したものです。そして確信しました。あの時の言葉の意味、それは幹部職員が職員の力を信じ、その力を最大限に発揮するためにサポートすること、それが組織を形作っていくということなのだと。

デジタル化等変革の時期にある裁判所を真に国民から信頼される組織にしていくため、我々幹部職員も全力で課題に取り組んでいます。皆さんも裁判所でぜひ伸び伸びとその力を発揮してください。お待ちしています。

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大阪家庭裁判所 首席家庭裁判所調査官(H5採用)

「調査官の意見が的確で、家事調停がうまく進みましたよ。」裁判官をはじめ関係職種から家裁調査官の活躍ぶりを聞くのが、幹部職員にとって嬉しい瞬間の一つです。家裁調査官一人ひとりが、子どもに笑顔でいてほしい、将来に向けて一歩踏み出す人の力になりたいなど、大切にしたいものを持っていると思います。そして、自分が大切にしたいものを仕事の中で大切にしていくことができる、自分が実現したいことを真摯に追求して「いい仕事」をすることと、家裁に求められる役割を果たすことが合致する、と思ってこの仕事を選んだ家裁調査官は多いと思っています。もちろん、「いい仕事」を実現するためには、チームで議論しながら力を合わせ、互いに研さんを積み、社会の変化に対応したより合理的な仕事の在り方を絶えず求めていかなくてはなりません。

皆が「いい仕事」ができる職場、そのための態勢や環境を整えるのが自らの責務だと思って日々取り組んでいます。

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