裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和44(あ)734
- 事件名
所得税法違反
- 裁判年月日
昭和47年11月22日
- 法廷名
最高裁判所大法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第26巻9号554頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和43年8月23日
- 判示事項
一 刑事責任の追及を目的としない手続における強制と憲法三五条一項
二 所得税法(昭和四〇年法律第三三号による改正前のもの)六三条、七〇条一〇号に規定する収税官吏の検査は憲法三五条一項に違反するか
三 刑事手続以外の手続と憲法三八条一項
四 所得税法(昭和四〇年法律第三三号による改正前のもの)六三条、七〇条一〇号、一二号に規定する収税官吏の質問、検査は憲法三八条一項に違反するか
- 裁判要旨
一 当該手続が刑事責任追及を目的とするものでないとの理由のみで、その手続における一切の強制が、憲法三五条一項による保障の枠外にあることにはならない。
二 所得税法(昭和四〇年法律第三三号による改正前のもの)六三条、七〇条一〇号に規定する検査は、あらかじめ裁判官の発する令状によることをその一般的要件としないからといつて、憲法三五条の法意に反するものではない。
三 憲法三八条一項による保障は、純然たる刑事手続以外においても、実質上、刑事責任追及のための資料の取得収集に直接結びつく作用を一般的に有する手続にはひとしく及ぶものである。
四 所得税法(昭和四〇年法律第三三号による改正前のもの)六三条、七〇条一〇号、一二号に規定する質問、検査は、憲法三八条一項にいう「自己に不利益な供述」の「強要」にあたらない。
- 参照法条
憲法35条1項,憲法38条1項,所得税法(昭和40年法律33号による改正前のもの)63条,所得税法(昭和40年法律33号による改正前のもの)70条10号,所得税法(昭和40年法律33号による改正前のもの)70条12号
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