裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
行政事件
- 事件番号
平成13(行ウ)2
- 事件名
産業廃棄物処理施設設置不許可処分取消請求事件
- 裁判年月日
平成16年3月31日
- 裁判所名
和歌山地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 市長が産業廃棄物処理施設設置の許可申請に対してした不許可処分が,信義則上許されないとして,違法とされた事例 2 市長が産業廃棄物処理施設設置の許可申請に対してした不許可処分の取消しの訴えにおいて,前記処分時に不許可処分の理由としなかった理由を追加して主張することが許されないとされた事例
- 裁判要旨
1 市長が産業廃棄物処理施設設置の許可申請に対してした不許可処分につき,申請者が,市の担当者との間で技術上の基準に関する事項について協議を続けるなどして前記施設の設備や事業内容を確定させ,事前に提出した前記申請の申請書類を市の担当者があらかじめ検討し,その後に内容に特に問題がないとして同申請が受理され,同申請後も,ある不許可事由にかかる事項について,市の担当者との間の協議において,全く話題にされないか,又は市の担当者の質問若しくは指導に対して回答した後に市の担当者から何らの質問等を受けなかったことなどから,申請者において,当該不許可事由を理由として不許可処分がされることはないと信頼していた場合においては,市長又は市の担当者は,前記申請者の前記信頼を保護するため,前記不許可事由について,技術上の基準に適合しないか,又はその疑いがあると判断した段階において,そのことを指摘し,前記申請者をしてそれらの事項についての対応を検討させる機会を与えるべき信義則上の義務があったというべきであり,このような機会を与えることなく前記不許可事由を理由として不許可処分をすることは信義則上許されないとして,前記処分を違法とした事例 2 市長が産業廃棄物処理施設設置の許可申請に対してした不許可処分の取消しの訴えにおいて,申請者が,申請前から市の担当者の指導に基づくなどして前記施設の設備や事業内容を確定させ,事前に提出した前記申請の申請書類を市の担当者があらかじめ検討し,その後に内容に特に問題がないとして同申請が受理され,同申請後も市の担当者の指導等に従っていたところ,市の担当者が,従前,前記施設が廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則所定の技術上の基準に適合しないとは判断していなかったが,その後に前記基準に適合しないと判断を変更するなどしたのであるから,市の担当者の指示に従った対応をし,前記の点等が不許可事由とは判断されていないと信頼して,前記施設の設置へ向けての準備等を継続していた前記申請者に対し,前記判断の変更について説明ないし指導をすべき信義則上の義務があったにもかかわらず,これをすることなく前記基準の不適合を不許可事由として不許可処分をした経過に照らすと,前記処分の際に不許可の理由としていない理由を追加して主張することを許すことは,信義則に照らし,前記処分がされた時点において不許可事由とすることができない事由に基づいてされた違法な処分といわざるを得ない前記処分について,これを違法でないとする余地を与えることになり,信義則に照らしても,また,前記申請者に対する手続保障の観点からも是認することができないから,処分の効力を維持するための一切の法律上及び事実上の根拠を追加して主張することが許されない特段の事情があるとして,前記処分時に不許可の理由としなかった理由を追加して主張することが許されないとした事例
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