裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
行政事件
- 事件番号
平成12(行ウ)6
- 事件名
障害基礎年金不支給決定取消等請求事件
- 裁判年月日
平成15年8月26日
- 裁判所名
京都地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 廃疾認定日において日本国籍を有しない者を障害福祉年金の支給対象から除外していた国民年金法(昭和56年法律第86号による改正前)56条1項ただし書が,憲法14条1項,経済的,社会的及び文化的権利に関する国際規約2条2項,9条及び市民的及び政治的権利に関する国際規約26条に違反しないとされた事例 2 幼少時から感音性難聴等の障害を有する在日韓国人,朝鮮人(一部帰化により日本国籍を取得した者を含む。)に対し,府知事が国民年金法(昭和56年法律第86号による改正前)56条1項ただし書に基づいてした障害基礎年金を支給しない旨の処分が,適法とされた事例
- 裁判要旨
1 廃疾認定日において日本国籍を有しない者を障害福祉年金の支給対象から除外していた国民年金法(昭和56年法律第86号による改正前)56条1項ただし書(以下「国籍条項」という。)につき,経済的,社会的及び文化的権利に関する国際規約(以下「A規約」という。)2条2項,9条の規定は,社会保障についての権利の実現に向けて積極的に社会保障政策を推進すべき政治的責任を負うことを宣言したものであって,個人に対し具体的権利を付与すべきことを定めたものではなく,市民的及び政治的権利に関する国際規約(以下「B規約」という。)26条も,A規約の趣旨に沿った社会保障政策を推進する目的で立法府が立法や法改正をする際の規制については,立法府の裁量を許容しているものと解するのが相当であるとした上,国籍条項が,国民年金の原則的形態である拠出制の場合の被保険者の範囲を定めるに当たって,保険料の支払を義務付けられることになる保険料納付期間中に我が国に在住することが総体的に必ずしも安定的でない在留外国人を除外し,それとの関連で,障害福祉年金についても,同様に国籍要件を定めることは,合理性を欠くものとはいえないとして,国籍条項は,憲法14条1項,A規約2条2項,9条及びB規約26条に違反しないとした事例 2 幼少時から感音性難聴等の障害を有する在日韓国人,朝鮮人(一部帰化により日本国籍を取得した者を含む。)に対し,府知事が国民年金法(昭和56年法律第86号による改正前)56条1項ただし書(以下「国籍条項」という。)に基づいてした障害基礎年金を支給しない旨の処分につき,国籍条項,難民の地位に関する条約等への加入に伴う出入国管理令その他関係法律の整備に関する法律(昭和56年法律第86号)2条により国籍条項が削除されたことによる国籍要件の撤廃は遡及して適用されない旨定めた同法附則5項及び国民年金法等の一部を改正する法律(昭和60年法律第34号)附則32条1項の各立法行為並びに在日韓国人,朝鮮人の無年金障害者のための救済措置を講じない立法不作為は,いずれも憲法14条1項,経済的,社会的及び文化的権利に関する国際規約2条2項,9条及び市民的及び政治的権利に関する国際規約26条に違反せず,国籍条項は有効であるとして,前記処分を適法とした事例
- 全文