裁判例結果詳細

事件番号

平成12(行ウ)62等

事件名

公金違法支出差止等請求事件,同共同訴訟参加事件

裁判年月日

平成15年3月24日

裁判所名

名古屋地方裁判所

分野

行政

判示事項

中部国際空港建設関連事業としての開発用地埋立造成事業が,採算の見通しを欠き,かつ自然環境を破壊する不合理なものであり,地方公営企業の経営原則を定めた地方公営企業法3条等に違反した違法なものであるから,これに要する費用の支出も違法であるとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項1号に基づき,前記事業の実施主体である県企業庁の管理者兼業務執行者に対してされた前記費用支出の差止請求が,棄却された事例

裁判要旨

中部国際空港建設関連事業としての開発用地埋立造成事業が,採算の見通しを欠き,かつ自然環境を破壊する不合理なものであり,地方公営企業の経営原則を定めた地方公営企業法3条等に違反した違法なものであるから,これに要する費用の支出も違法であるとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項1号に基づき,前記事業の実施主体である県企業庁の管理者兼業務執行者に対してされた前記費用支出の差止請求につき,地方公営企業法3条は,地方公営企業の健全な財務運営の確保を目的とするものであるから,地方公営企業の財務運営を危殆に瀕せしめることが明らかであるなど,同法の趣旨を没却するような事態を招く場合は,当該行為は,同法3条に違反するものとして違法と評価されることがあり,さらにそれが法律行為の形式で行われ,法律上の効果を否定しなければその趣旨を維持できない場合は,無効となることもあり得ると解するのが相当であるとし,また,環境保全それ自体が公共の福祉の内容を成すことを前提に,これを悪化させる行為を財務会計法規違反とすることはできないが,その程度が甚だしく,重大な結果を招くことが十分に予想される場合は,これに向けられた経済的出捐は,およそ無意味なものであり,地方公営企業の健全な財務運営に悪影響を与え得るから,同法3条の趣旨に反するものとして,違法,無効と評価され得る場合が存するとした上,前記事業が明らかに採算性を有せず,県企業庁の財務運営を危殆に瀕せしめることが明らかであるとまでは認めがたいし,また,同事業によって,一定程度の環境の悪化が生じることは認められるものの,その程度が甚だしく,放置すれば重大な結果を招くことが十分に予想されるとまでは認められないことなどからすれば,同事業が財務会計法規としての同法3条に反する違法なものであると認めることはできないとして,前記請求を棄却した事例

全文

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