裁判例結果詳細

事件番号

平成14(行ウ)18

事件名

一部不開示決定取消請求事件

裁判年月日

平成14年9月20日

裁判所名

名古屋地方裁判所

分野

行政

判示事項

県立学校職員の勤務評定書に記載された情報のうち「職務の状況の評定及び備考欄」,「特性・能力の所見欄」,「指導措置の内容」及び「総評の総合所見と評語」に記載された情報が,愛知県個人情報保護条例13条3項4号所定の「個人の評価,診断,選考,指導,相談等に関する情報であって,請求者に開示をすることにより,当該評価,診断,選考,指導,相談等の事務事業の適切な執行に著しい支障を生ずるおそれのあるもの」に当たるとされた事例

裁判要旨

県立学校職員の勤務評定書に記載された情報のうち「職務の状況の評定及び備考欄」,「特性・能力の所見欄」,「指導措置の内容」及び「総評の総合所見と評語」に記載された情報につき,同情報のような主観的な観察内容で判断される項目を多く含む情報が開示された場合,評定要素や観察内容,項目の内容をどうとらえるべきか等についての考え方の違いから,被評定者が評定者の評価及び所見等を率直に受け止めることが難しい場合も少なくなく,評価の不当性をめぐって現場が混乱する可能性も高いと考えられる上,教諭についての勤務評定はその所属する学校長が単独で行うものとされ,かつ,学校長は教諭と日常的に接する機会が多いため,学校長としては,勤務評定が開示されれば,被評定者との関係を悪化させたくないという配慮や個別の評価につき客観的根拠がないなどの反論,非難を恐れて不利益記載を避けた勤務評定書を作成しようとする可能性を否定できず,そのような事態となれば,公正かつ客観的な勤務評定がされなくなり,勤務評定書の記載内容の空洞化,形がい化を招き,ひいては,勤務評定に基づいて合理的に人事管理を行うという勤務評定制度の目的を達することが困難になってしまうおそれが十分にあると認められ,そして,一部の評定者によって本来すべき評価よりも寛大な評価がされることになれば,厳正な評価を行っている評定者との間で不均衡,不公正が生ずることになり,また,そのような寛大な評価が多数を占めるようになれば,厳正に評価していた者も自分一人が批判されることを恐れて寛大な評価や被評価者間で差異を設けない一律的評価に堕するおそれも十分にあることを総合すれば,少なくとも現在の学校職員の勤務評定制度の下においては,前記各情報の開示により,勤務評定事務及びこれを基礎とする人事行政事務の適切な執行について客観的な弊害が生ずるがい然性が存在するとして,前記各情報は,愛知県個人情報保護条例13条3項4号所定の「個人の評価,診断,選考,指導,相談等に関する情報であって,請求者に開示をすることにより,当該評価,診断,選考,指導,相談等の事務事業の適切な執行に著しい支障を生ずるおそれのあるもの」に当たるとした事例

全文

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