裁判例結果詳細

事件番号

平成13(行コ)7

事件名

違法公金支出金返還請求控訴事件(原審・福岡地方裁判所平成10年(行ウ)第5号)

裁判年月日

平成14年9月20日

裁判所名

福岡高等裁判所

分野

行政

判示事項

1 中央省庁からの情報収集等を目的とした接遇を兼ねた会食に市が食糧費の支出をしたことが違法であるとして住民らのした監査請求が,監査請求期間を徒過したことにつき,地方自治法242条2項ただし書にいう「正当な理由」があるとされた事例 2 中央省庁からの情報収集等の行政目的の下に市が行政事務の執行として開催した会合等における会食について,市の食糧費を支出したことが違法であるとして,市長個人に対してされた地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号に基づく損害賠償請求が,一部認容された事例

裁判要旨

1 中央省庁からの情報収集等を目的とした接遇を兼ねた会食に市が食糧費の支出をしたことが違法であるとして住民らのした監査請求が,監査請求期間を徒過したことにつき,当該支出の属する会計年度の終了から約3か月後にされた当該支出に関する一般支出決議書,支出命令書及び予算管理簿の公開請求に対し,実施機関は,当初は予算管理簿を部分公開したのみでその余は非公開とする旨の処分をし,同処分の約1年後に一般支出決議書,支出命令書について部分公開する旨の処分に変更したことからすれば,前記住民らが公金の具体的な支出について知ることができたのは,変更後の処分が告知された日というべきであり,公開された文書の件数及び枚数が極めて多かったことからすれば,その分析に約3か月を費やした後20日余りでされた前記監査請求は相当期間内にされたものというべきであるとして,地方自治法242条2項ただし書にいう「正当な理由」があるとした事例 2 中央省庁からの情報収集等の行政目的の下に市が行政事務の執行として開催した会合等における会食について,市の食糧費を支出したことが違法であるとして,市長個人に対してされた地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号に基づく損害賠償請求につき,食糧費による接遇を兼ねた会食の場合にどのような飲食を供するかについては,相手方の身分及び地位,会合の内容等に応じて普通地方公共団体の長又は職員の裁量によるほかはないとした上で,前記支出の後に制定された国家公務員倫理法及び国会公務員倫理規程が,5000円を超える贈与等を受けた場合に国家公務員に報告義務を課していること,前記支出当時の社会状況が同法及び同規程の制定時と大きく異なるものではないこと等からすれば,一人あたり5000円を超える場合は原則として支出権限の裁量権の濫用となり,市長側においてその金額を超える飲食を要した特段の事情を主張立証しなければならないというべきであるが,そのような特段の事情は認められないとして,前記請求を一部認容した事例

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