裁判例結果詳細

事件番号

平成12(行ウ)358

事件名

住民票消除処分取消等請求事件

裁判年月日

平成13年12月17日

裁判所名

東京地方裁判所

分野

行政

判示事項

1 区長が特定の宗教団体の信者から提出された転入届に基づき作成された住民票を破棄した行為が,住民票消除処分に当たるとされた事例 2 区長がした特定の宗教団体の信者から提出された転入届に基づき作成された住民票の破棄及び住民基本台帳の記録からの抹消処分が違法であるとしてされた前記処分の取消請求が,認容された事例 3 区長がした特定の宗教団体の信者から提出された転入届に基づき作成された住民票の破棄及び住民基本台帳の記録からの抹消処分が違法であるとしてされた国家賠償請求が,一部認容された事例

裁判要旨

1 区長がした特定の宗教団体の信者から提出された転入届に基づき作成された住民票を破棄した行為につき,当該転入届が受理されたことは明らかであり,受理という行為の性質上,それを遡及的に無効とし得るものではないから,適式にされた転入届に基づいて作成された住民票を破棄し,住民票が存在しないものとして取り扱うことは,たとえ法令に定められた住民票消除の手続に則ったものでないとしても,いったん適式に作成された住民票を消除したものというべきであって,法的には破棄行為の時点において,住民票消除処分がされたものと認めることができるとして,前記破棄行為が住民票消除処分に当たるとした事例 2 区長がした特定の宗教団体の信者から提出された転入届に基づき作成された住民票の破棄及び住民基本台帳の記録からの抹消処分が違法であるとしてされた前記処分の取消請求につき,区長は,当該住民が現に居住している以上,法令上明文で許された事由がない限り,その住民票を消除することは認められないとした上,区長は届出事項の内容が事実が否かの審査権は有するものの,それ以外の点を審査し,転入届の受理,不受理を決することは許されないから,区長には受理の当否についての実質的審査権はないから,前記各処分は,住民基本台帳法施行令8条の要件が存しないにもかかわらずされた違法なものであるとして,前記請求を認容した事例 3 区長がした特定の宗教団体の信者から提出された転入届に基づき作成された住民票の破棄及び住民基本台帳の記録からの抹消処分が違法であるとしてされた国家賠償請求につき,前記消除処分は住民基本台帳法施行令8条の消除の要件がないのにされた違法なものであり,当該転入者は前記各処分により生活の基盤を危うく感じられる状態になったことにより,精神的苦痛が生じているとして,前記請求を一部認容した事例

全文

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