裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
行政事件
- 事件番号
平成1(行コ)120
- 事件名
公文書非開示決定処分取消請求控訴事件
- 裁判年月日
平成3年1月21日
- 裁判所名
東京高等裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 栃木県公文書の開示に関する条例(昭和61年栃木県条例第1号)の定める公文書開示請求権は,憲法21条の規定に基づいて直接的に発生するものではなく,同条例によって初めて認められたものであり,同条例に基づく公文書開示請求が認められるか否かは,法文解釈の一般原則と同条例中公文書の原則公開の基本理念等を示した解釈基準規定の趣旨に従って,同条例中の公文書の開示をしないことができる事由を定めた規定の法文を解釈し,運用することによって判断すべきであるとした事例 2 現金出納簿に記録された知事交際費の支出の月日,相手方の氏名,職名等及び支出金額の情報が,公文書の開示をしないことができる事由として定めた栃木県公文書の開示に関する条例(昭和61年栃木県条例第1号)6条5号にいう「県の機関又は国等の機関が行う検査,監査,取締り,争訟,交渉,入札,試験その他の事務に関する情報であって,当該事務の性質上,公開することにより,当該事務若しくは同種の事務の実施の目的が失われ,又はこれらの事務の公正若しくは適切な実施を著しく困難にするおそれのあるもの」中の後段の要件に該当するか否かにつき,知事の交際事務に関する情報の公開は,経験則上,必ずしも相手方等の関係者に不快等の感情を生じさせ,前記の事務の実施の目的を失わせる結果を招くとは限らず,前記の結果を生ずることは,交際事務の案件のそれぞれについて個別的具体的に証拠によって証明されなければならないとした上,同条例に基づく公文書開示の実施機関である知事は前記の要件につき主張立証責任を負うにもかかわらず,前記の情報を公開することによってかかる結果を招くことの蓋然性について立証したとはいえないから,当該情報が前記要件に該当するとは,認められないとした事例 3 現金出納簿に記録された知事交際費の支出の月日,相手方の氏名,職名等及び支出金額の情報が公文書の開示をしないことができる事由として定めた栃木県公文書の開示に関する条例(昭和61年栃木県条例第1号)6条1号,2号,4号又は5号に該当するとして,県知事がした,前記文書の非開示決定につき,前記の情報中相手方が個人の交際に関する情報で相手方が識別され得るものは,同条1号にいう「個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって,特定の個人が識別され,又は識別され得るもの」に該当するので,当該公文書中前記情報が記録された部分を非開示とした決定部分は適法であるが,相手方が法人その他の団体の交際に関する情報及び相手方が個人の交際に関する情報で相手方が識別されないものは,同条例が非開示とできると定める事由が存在しないから,当該公文書中前記情報が記録された部分を非開示とした決定部分は違法であるとした事例
- 裁判要旨
- 全文