裁判例結果詳細
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行政事件
- 事件番号
昭和57(行コ)38
- 事件名
検定処分取消請求控訴事件
- 裁判年月日
平成元年6月27日
- 裁判所名
東京高等裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 検定教科書の改訂検定申請に対し不合格処分がされ,その後,同一人が新規検定を経た教科書を著作発行した場合において,著作者が不合格処分がされた図書をなお教科書として出版する意思を有するときは,右新規検定を経た教科書が出版されたことにより訴えの利益が失われたとすることはできないとした事例 2 学習指導要領が改正された場合に,改正前に検定を経た教科書につき改訂検定を受けるための要件 3 改訂検定申請に対する不合格処分の取消しを求める訴えが,その後に学習指導要領が改正されており,右改正による新旧学習指導要領の変動が微小であって審査基準の実質的変更が少ないとはいえず,また,同一科目の教科書について,右指導要領の改正にもかかわらず旧指導要領下で検定を経た教科書を引き続き使用することがやむを得ないとされるような特別の事情も認められないから,右処分の対象となった教科書について改訂検定を受ける余地がなく,また,右不合格処分が副教材等としての採択に影響を及ぼすとしても,それは事実上の不利益にすぎず,訴えの利益を欠くとして,却下された事例
- 裁判要旨
2 教科書検定基準には,学習指導要領が実質的内容として取り込まれているから,指導要領の改正があれば,原則として旧指導要領下の検定教科書の改訂検定は許されなくなるが,例外的に,指導要領の変動が微小であって,審査基準の実質的変更が少なく,新指導要領に基づく部分改訂を行っても新指導要領の実施上支障を生ずるおそれがない場合,又は同一科目の教科書の発行状況等からいって部分改訂の上引き続き新指導要領下で使用する必要があり,これに国が協力することが合理的であると認められる場合には許される。
- 全文