裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和36(あ)2104
- 事件名
公正証書原本不実記載、関税法違反、物品税法違反
- 裁判年月日
昭和37年3月1日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第16巻3号247頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和36年5月4日
- 判示事項
一 道路運送車輛法による自動車登録の有無と関税法上の「引き取り」の存否 二 公正証書の作成手続中の瑕疵と公正証書原本不実記載罪の成否
- 裁判要旨
一 公証人に対し虚偽の申立をなし、公証人をして公正証書の原本に不実の記載をさせた場合において、嘱託人の一方が日本語を解しないのにかかわらず、公証人が公正証書を作成するに当り通事を立ち会わせず、通事をして証書の趣旨を右嘱託人に通訳させなかつた等その作成手続上の瑕疵があつたとしても、当該公正証書が一般人をしてその内容を真正なものと誤信させるに足ると認められるときは、公正証書原本不実記載罪が成立する。 二 税関の輸入許可を得て自動車を保税倉庫から引き取り現実に入手した以上は、未だ道路運送車輛法による登録を受けず、自らこれを運行の用に供することが禁止されているとしても、関税法第二条第一号の「引き取り」があつたものと解して妨げない。
- 参照法条
刑法157条1項,公証人法29条,公証人法30条,公証人法39条1項ないし3項,関税法2条1号,道路運送車輛法4条,道路運送車輛法5条
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