裁判例結果詳細

事件番号

昭和25(あ)2920

事件名

殺人、同未遂

裁判年月日

昭和26年4月12日

法廷名

最高裁判所第一小法廷

裁判種別

決定

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第5巻5号893頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和25年7月21日

判示事項

被告人が異議を述べない違法な起訴状謄本の送達と刑訴法第四一一条

裁判要旨

一 しかし、東京地方裁判所が昭和二四年一一月二日を以て被告人に対し本件起訴状謄本と同封して送達の手続をとつた弁護人の選任に関する通知書に対し、被告人は同年同月八日附で国選弁護人を頼みたい旨を同裁判所あてに回答していることは記録上(三丁、四丁)明らかであるし、また、被告人が翌九日小松川警察署の留置場から移監されて(記録第三五丁参照、東京拘置所に入所の際には既に本件起訴状の謄本を所持していたことは当裁判所の職権調査の結果明らかであるから、同月二日附の本件起訴状の謄本は同月八日までに被告人に交付されていることが推断できるのである しかのみならず、同年一二月一日の第一審裁判所の第一回公判期日に被告人及びその弁護人が出頭し、検事の起訴状の朗読を裁判長から被告事件について陳述することがあるかどうかを尋ねられた際にも、なおその後第一審判決の言渡しを受けるに至るまでのあいだにも、本件起訴状の謄本の送達がなかつたことについて異議を述べた形跡のないことは記録上明らかなところである。 二 されば、仮りに本件起訴状の謄本の送達が警視総監あてになされ所論のように小松川警察署長あてになされなかつたことが適式でないとしても被告人に対し豪も不利益を及ぼすものとはいえない。されば所論は明らかに刑訴第四〇五条に定める上告適法の事由にあたらないし、また同第四一一条を適用して原判決を破棄しなければ著しく正義に反するとも認められない。

参照法条

刑訴法271条,刑訴法411条

全文

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