裁判例結果詳細

事件番号

昭和24(れ)604

事件名

窃盗

裁判年月日

昭和25年2月1日

法廷名

最高裁判所大法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第4巻2号100頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和23年12月9日

判示事項

一 舊刑訴法第四〇四條の合憲性 二 被告人不出頭の場合その理由の疏明なまきまま結審したことの正否 三 舊刑訴法の適用ある窃盜事件において辯護人の立會なくしてした審理適否

裁判要旨

一 被告人が公判廷に出頭することは、權利であると同時に特別の場合を除いては義務であるから、正常の不事由なくして出頭しない被告人訴訟上ある種の不利益を受けることは當然であるといわなければならない、從つて舊刑訴法第四〇四條が再度の召喚に應じない被告人に對しては其陳述を聽かないで裁判を爲すことができるということを規定し、被告人にその不利益を歸せしめたとしても、それは被告人自ら求めた結果であつて、何等人權を抑壓するものではないから所論憲法の各條規(憲法第一一條、同第三一條、同第八一條、同第九八條等)に反するところなく原審において同條を適用したことについては違法はない。 二 論旨は裁判所は被告人の不出頭は正當の事由によるものであるか否かを調査しなければならないと主張するが、出頭することができない理由は、被告人においてこれを疏明すべきもので裁判所は被告人不出頭の事由を調査しなければならないものではない。記録を調べて見るに被告人並びに辯護人は原審が指定した公判期日三回共出頭せず、且つ不出頭の事由を疏明した形跡はない。そして昭和二三年一二月二日の第四回公判期日に際しては、所論至急電報を以て公判期日の延期を申請したに止り、何等出頭できない理由を疏明していないことは記録上明らかであるから、原審において舊刑訴法第四〇四條を適用し、被告人並びに辯護人不出頭のまま審理をとげたことは正當であつて所論の如き違法はない。 三 按ずるに如何なる被告事件を所謂必要的辯護事件となすべきかは専ら刑訴法によつて決すべきものであつて所論のように憲法第三一條、同第三七條第三項によつて定まるものではない。論旨は右憲法の規定により窃盜被告事件は必要辯護事件になつたものであると主張するが何等首肯すべき根據のない獨斷にすぎない。從つて新刑訴施行以前に行われた本窃盜被告事件の審理において辯護人の立會なくして審理したとしても所論のような違法はない。

参照法条

憲法11條,憲法31條,憲法98條,憲法81條,憲法37條3項,舊刑訴法404條,刑訴法289條

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