裁判例結果詳細

事件番号

昭和25(さ)2

事件名

住居侵入未遂被告事件につきなした上告棄却決定に対する非常上告

裁判年月日

昭和25年4月13日

法廷名

最高裁判所第一小法廷

裁判種別

判決

結果

その他

判例集等巻・号・頁

刑集 第4巻1号567頁

原審裁判所名

最高裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和24年10月27日

判示事項

一 舊刑訴法第四二七條に基く上告棄却の決定に對する非常上告の適否 二 公判期日の通知の不適法を看過してした上告棄却の決定と非常上告

裁判要旨

一 非常上告は、判決確定後その事件の審判法令に違反したことを發見したときに限りこれを爲し得るものであること舊刑訴法第五一六條の明定するところである。しかるに本件申立の原裁判は舊刑訴法第四二七條に基く上告棄却の決定であつて判決ではない。しかし同決定は同第四四五條に基く上告棄却の判決と同じく、原審判決を確定せしめる効力を有する當該事件に對する終局的な裁判である。從つてかゝる決定につき法令違反あることを發見したときはこれに對しても非常上告を爲し得るものと解するを相當とする。 二 本件非常上告の申立の當否につき按ずるに、住居侵入未遂被告事件の記録によれば被告人は大阪高等裁判所の有罪判決に對し適法な上告の申立を爲し、當小法廷裁判長において最初の公判期日を昭和二四年一〇月二七日午前一〇時と指定したところ、被告人は法定の期間内に上告趣意書を提出せず、しかも形式上は右期日の通知は被告人に對し適法になされているが如き外観を呈していたため、當小法廷は右指定の期日に公判を開き舊刑訴法第四二七條に則り上告棄却の決定をしたことは所論のとおりである。しかるに、本件非常上告事件の記録を精査するに、原審判決書には被告人の住居が不定と記載され且つ被告人は當時大阪拘置所に在監していたこと明白であつたにかゝわらず當裁判所は右公判期日の通知を誤つて被告人の本籍地に宛て發送し、その結果配達不能となり被告人には結局右期日の通知は到達しなかつたことが判明するに至つたのである。從つて、被告人に對する最初の公判期日の通知は未だ適法になされなかつたことに歸し、當裁判所は舊刑訴法第四二二條第一項に規定する手續を行わないで、公判を開き事件の審理をした上、上告棄却の決定をしたことになるので、その訴訟手續並びにこれに基く原決定は法令に違反したものといわなければならない。

参照法条

舊刑訴法427條,舊刑訴法516條,舊刑訴法422條1項

全文

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