裁判例結果詳細

事件番号

昭和23(れ)838

事件名

詐欺

裁判年月日

昭和23年12月4日

法廷名

最高裁判所第二小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

集刑 第6号63頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和23年4月14日

判示事項

一 公訴事實の同一性と裁判所の事由認定 二 控訴審が第一審の認定した事實と差違のある事實を認定することの可否 三 食糧緊急措置令第一〇條の食糧の不正受配と詐欺罪 四 控訴審における事實認定の自由と不利益變更禁止

裁判要旨

一 裁判所はその基本たる事實關係の同一性を害せざる限りは、公訴事實として摘示せられた事實と、その態樣において異り、從つて適用法條を異にする事實を認定することができるのである。 二 控訴審は第一審の覆審であるから、控訴事實の同一性を害せざる限りは、第一審判決の認定した事實と差違のある事實を認定しても、すこしも差支えないのである。 三 食糧緊急措置令第一〇條不正受配の罪にあたる事實が、同時に刑法に正條ある罪にあたる場合においては、刑法によつて處断すべきものであることは、同條末段の明定するところである。 四 刑事訴訟法における、いわゆる不利益變更の禁止とは同法第四〇三條所定のごとく、上訴審において、下級審が言渡した刑よりも重い刑を言渡すことを禁ずるのであつて、この制限に反せざる限り、事實の認定において、一審の認定するところよりも、重い罪にあたる事實を認定しても、これを以て、同條に違反するものということはできないのである。

参照法条

刑訴法291條,刑訴法360條1項,刑訴法401條,刑訴法407條,刑訴法403條,食糧緊急措置令10條,刑法246條

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