裁判例結果詳細
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行政事件
- 事件番号
平成27(行ウ)379等
- 事件名
生活保護基準引下げ違憲国家賠償等請求事件
- 裁判年月日
令和4年6月24日
- 裁判所名
東京地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
生活扶助基準の引下げ等を内容とする「生活保護法による保護の基準」(昭和38年厚生省告示第158号)の改定が生活保護法3条、8条2項の規定に違反し違法であるとされた事例
- 裁判要旨
生活扶助基準の引下げ等を内容とする「生活保護法による保護の基準」(昭和38年厚生省告示第158号)の改定は、次の⑴~⑺など判示の事情の下においては、厚生労働大臣の裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用するものとして、生活保護法3条、8条2項の規定に違反し、同条1項による委任の範囲を逸脱し違法である。 ⑴ 上記改定のうち、平成20年から平成23年までの物価の動向を勘案して生活扶助基準を改定することを目的とする部分(以下「デフレ調整」という。)は、専門家によって構成される会議体による審議検討を経たものではない。 ⑵ 平成19年の検証後の社会経済情勢や物価の動向に照らし,平成23年までに生活扶助基準が一般低所得世帯の消費実態に比較して高くなっていたとはにわかに認め難い状況であった。 ⑶ 上記改定のうち、生活扶助基準と一般低所得世帯の消費実態との間における年齢区分別、世帯人数別及び級地区分別の格差を是正することを目的とする部分(以下「ゆがみ調整」という。)との関係で、ゆがみ調整により標準世帯の生活扶助基準額に影響が及んでいてもデフレ調整を要するかについては、専門技術的な見地からの検討を要するものであった。 ⑷ 従来の水準均衡方式の下で用いられてきた一般国民の消費実態に代えて,物価の変化率を採用することについても,専門技術的な見地からの検討を要するものであった。 ⑸ 平成19年から平成20年にかけての物価の上昇等に照らすと,デフレ調整の起点を平成20年としたことの根拠は不明である。 ⑹ 厚生労働大臣がデフレ調整のために行った生活扶助の対象となる品目に係る消費者物価指数の設定は、デフレ調整の対象期間における保護受給世帯の可処分所得の実質的増加の有無、程度を正しく評価し得るものといえない。 ⑺ デフレ調整における減額率(-4.78%)は過去の改定例に照らして突出したものであり,保護受給世帯に広く不利益が生じるなど,上記改定の結果として及ぼされる影響は重大である。
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