裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
令和6(受)204
- 事件名
残存費用等請求事件
- 裁判年月日
令和7年12月23日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄自判
- 判例集等巻・号・頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
令和5(ネ)2212
- 原審裁判年月日
令和5年10月26日
- 判示事項
1 消費者が液化石油ガスの供給等に関する契約を終了させる場合に消費設備に係る配管の設置費用等に関して所定の金額を液化石油ガス販売事業者に支払う旨を定めた条項が、消費者契約法(令和4年法律第59号による改正前のもの)9条1号にいう 「当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項」に当たるとされた事例 2 消費者が液化石油ガスの供給等に関する契約を終了させる場合に消費設備に係る配管の設置費用等に関して所定の金額を液化石油ガス販売事業者に支払う旨を定めた条項が、消費者契約法(令和4年法律第59号による改正前のもの)9条1号により無効となるとされた事例
- 裁判要旨
1 液化石油ガス販売事業者との間で締結された戸建て住宅への液化石油ガスの供給等に関する契約に係る契約書中の、消費者が、上記契約を供給開始日から10年経過前に終了させる場合、上記事業者によって上記住宅に設置された消費設備に係る配管の設置費用等に関し、所定の算定式によって得られた金額を上記事業者に支払う旨を定めた条項は、次の⑴~⑶など判示の事情の下では、消費者契約法(令和4年法律第59号による改正前のもの)9条1号にいう「当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項」に当たる。 ⑴ 上記事業者は、上記消費者に販売される前の上記住宅に上記配管等を設置しながら、上記住宅の販売会社に対してその設置費用等を請求しておらず、上記消費者は、上記住宅の購入に当たって上記販売会社より上記事業者から液化石油ガスの供給を受ける必要がある旨説明を受けていた。 ⑵ 上記事業者は、上記消費者と上記契約を締結するに当たり、上記事業者から液化石油ガスの供給を受けている間は上記消費者に上記設置費用等を請求しないこととするとともに、上記条項により、上記消費者が供給開始日から10年経過前に上記契約を終了させる場合に上記設置費用等に関して支払うべき金額を経過期間に応じて逓減させることとしていた。 ⑶ 上記契約上、上記算定式により得られる金額は供給開始日から10年が経過するまでの間において1か月ごとに一定額ずつ減少するとされているものの、10年経過後には上記消費者が上記事業者に支払うべきガス料金が減額されるという定めはなく、上記設置費用等とガス料金との関係は明確にされていなかった。 2 液化石油ガス販売事業者との間で締結された戸建て住宅への液化石油ガスの供給等に関する契約に係る契約書中の、消費者が、上記契約を供給開始日から10年経過前に終了させる場合、上記事業者によって上記住宅に設置された消費設備に係る配管の設置費用等に関し、所定の算定式によって得られた金額を上記事業者に支払う旨を定めた条項は、次の⑴~⑶など判示の事情の下では、その全部について消費者契約法(令和4年法律第59号による改正前のもの)9条1号により無効となる。 ⑴ 上記契約上、上記算定式により得られる金額は供給開始日から10年が経過するまでの間において1か月ごとに一定額ずつ減少するとされているものの、10年経過後には上記消費者が上記事業者に支払うべきガス料金が減額されるという定めはなく、上記設置費用等とガス料金との関係は明確にされていなかった。 ⑵ 上記契約と同種の液化石油ガスの供給契約において液化石油ガスの価格に法令上の規制がなく、液化石油ガス販売事業者は自由にガス料金を設定することができる。 ⑶ 上記設置費用等のほかに、上記契約と同種の消費者契約の解除に伴い、上記事業者に生ずべき平均的な損害に当たり得るものは見当たらない。 (1、2につき補足意見がある。)
- 参照法条
(1、2につき)消費者契約法(令和4年法律第59号による改正前のもの)9条1号、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)420条1項、民法420条3項
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