裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
令和5(受)2245
- 事件名
第三者異議事件
- 裁判年月日
令和8年1月20日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
令和5(ネ)2021
- 原審裁判年月日
令和5年8月2日
- 判示事項
1 弁護士を受託者とし、預り金を信託財産に属すべきものと定めた信託契約に関し、信託の目的についての合意が成立したことの主張があるとはいえないとされた事例 2 預金債権の債権者が信託法23条5項の規定による異議に係る訴えを提起した場合において、上記預金債権が信託財産に属する財産であるか否かを判断する基準時
- 裁判要旨
1 預金債権の差押えを受けた弁護士が、上記預金債権は、自らを受託者とする信託契約によって信託財産に属すべきものと定められた依頼者からの預り金を原資とするもので、信託財産に属する財産であると主張し、差押債権者に対し、信託法23条5項の規定による異議に係る訴えを提起した場合に、次の⑴~⑶など判示の事情の下では、上記弁護士がその成立をいう上記信託契約に関し、信託の目的についての合意が成立したことの主張があるとはいえない。 ⑴ 上記差押債権者は、上記信託契約の成立を争い、信託の目的をはじめとする上記信託契約の具体的内容を上記弁護士において明らかにすることを求めている。 ⑵ 上記弁護士は、依頼者からの預り金が信託財産に属する財産となることは当然であることなどからすると、上記信託契約の具体的内容を明らかにする必要はないとして、自己が依頼者から預り金を預かり保管した目的に関し、具体的な主張を明示的にしていない。 ⑶ 上記弁護士は、上記預り金に関する帳簿や上記預金債権に係る口座の通帳の一部を証拠として提出しているものの、上記帳簿等をみても上記預り金を預かり保管した目的を把握することができない。 2 受託者の固有財産に属する財産のみをもって履行する責任を負う債務に係る債権を請求債権として、信託財産に属する預金債権に対する差押えがされたのに対し、上記預金債権の債権者が、上記預金債権が信託財産に属する財産であって自らが受託者であると主張し、信託法23条5項の規定による異議に係る訴えを提起した場合において、上記預金債権が信託財産に属する財産であるか否かは、事実審の口頭弁論終結時を基準として判断される。 (1、2につき補足意見、1につき意見がある。)
- 参照法条
(1、2につき)信託法23条1項、5項、民事執行法38条 (1につき)民訴法246条、信託法3条1号、信託法16条1号 (2につき)民訴法253条1項4号
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