裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
下級裁判所(速報)
- 事件番号
令和5(行ウ)12
- 事件名
法人税等更正処分等取消請求事件
- 裁判年月日
令和8年5月21日
- 裁判所名・部
大阪地方裁判所 第7民事部
- 結果
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 原審結果
- 判示事項の要旨
【判示事項】 1 青果物等の卸売業者である原告が、取引先から販売委託を受けた受託物品の一部について、実際の販売価格よりも高い金額を取引先との間の仕切価格とすることにより、取引先に対して実際の販売価格に基づく支払額よりも多く支払った金額(本件差額)につき、法人税法37条1項の寄附金に該当するとは認められないとした事例 2 原告が受託物品の実際の販売価格よりも高い金額を取引先との間の仕切価格としていた取引における、その仕切価格と実際の販売価格との差額(受託品事故損)につき、消費税法30条1項の課税仕入れに係る支払対価の額に該当しないとした事例 3 原告が、100%子会社との適格合併をしてその子会社の有していた未処理欠損金額を法人税法57条2項により原告の欠損金額とみなして損金の額に算入したことにつき、同法132条の2の適用による否認をすることができるとした事例 【裁判要旨】 1 青果物等の卸売業者である原告が、取引先から販売委託を受けた受託物品の一部について、実際の販売価格よりも高い金額を取引先との間の仕切価格とすることにより、取引先に対して実際の販売価格に基づく支払額よりも多く支払った金額(本件差額)につき、原告が受託物品の実際の販売価格よりも高い金額を取引先との間の仕切価格としていた取引の中には、取引先との間で仕切価格の合意があったと認められるものが存在するところ、少なくともそのような合意のある取引については、本件差額を負担することは、本件各取引先との円満な取引関係を維持し、販売委託の停止や受託物品の減少を避け、商品の安定的な供給を受けるためには必要やむを得ない場合があったと認められること、そのような取引の割合は証拠上不明であることなどから、主張立証責任に基づき、本件差額の全部について、法人税法37条1項の寄附金に該当するとは認められないとした事例 2 原告が受託物品の実際の販売価格よりも高い金額を取引先との間の仕切価格としていた取引における、その仕切価格と実際の販売価格との差額(受託品事故損)につき、取引先から安定的に商品が供給されるといった利益は、漠然とした抽象的なものであり、これを受託品事故損の対価とみることはできないなどとして、消費税法30条1項の課税仕入れに係る支払対価の額に該当しないとした事例 3 法人税法57条2項の適格合併における未処理欠損金額の引継ぎは、合併による事業の移転及び継続が想定されているものと解されるところ、原告の100%子会社による新設分割及びその新設分割後の原告による上記子会社の吸収合併は、①合併による事業の移転及び継続という実質を備えておらず、実態とは乖離した不自然なものであること、②未処理欠損金額を上記子会社の事業から切り離して親会社である原告に付け替えることにより、原告の税負担を減少させることを主たる目的とするもので、税負担の減少以外にそのような行為又は計算を行うことの合理的な理由となる事業目的その他の事由が存在したとはいえないことなどから、同法132条の2の「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に該当するとして、原告が上記子会社と適格合併をしてその子会社の有していた未処理欠損金額を法人税法57条2項により原告の欠損金額とみなして損金の額に算入したことについて、同法132条の2による否認をすることができるとした事例
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