裁判例結果詳細

下級裁判所(速報)

事件番号

令和5(行コ)70

事件名

生活保護変更決定処分取消等 生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求控訴事件

裁判年月日

令和8年7月30日

裁判所名・部

大阪高等裁判所 第4民事部

結果

破棄自判

原審裁判所名

大津地方裁判所

原審事件番号

平成26(行ウ)16

原審結果

判示事項の要旨

1 平成25年及び平成27年に行われた、生活保護法による保護の基準(昭和38年厚生省告示第158号)中の生活扶助基準の改定は、生活扶助基準の水準と一般国民の生活水準との間に生じていた不均衡を是正するに当たり、物価変動率のみを直接の指標として用いることについて、社会保障審議会の生活保護基準部会等による審議検討は経られていないことなど、判示の事情の下では、その厚生労働大臣の判断に裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があり、生活保護法3条、8条2項に違反して違法である。 2 上記生活扶助基準の改定は、厚生労働省社会・援護局長の下に設置された検討会が平成19年11月に公表した報告書において、生活扶助基準額が一般低所得世帯における生活扶助相当支出額(消費支出額から家賃、医療等の生活扶助に相当しないものを除いたもの)より高い状態にある旨の指摘があったことのほか、平成20年頃から平成23年頃にかけて、物価、賃金、家計消費がいずれも下落していたこと、平成24年8月に施行された社会保障制度改革推進法附則2条1号において、政府は生活保護制度に関し生活扶助の給付水準の適正化その他の必要な見直しを早急に行うものとする旨が規定されていたことなど、判示の事情の下では、国家賠償法1条1項にいう違法があったということはできない。

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