自動車競売
手続の案内
概要
判決や和解調書どおりにお金が支払われない場合などに、債務者が所有している自動車を、裁判所が差し押さえて、売却し、売却代金を債権者に分配することにより債権を回収する手続です。
申立先
原則として、自動車の登録ファイル(登録事項等証明書)に登録された「使用の本拠の位置」を管轄する地方裁判所(軽自動車を除く。)です。
申立先の裁判所を調べたい場合は、「申立書提出先一覧(地方裁判所)」をご覧ください。
申立てに必要な費用
手数料(請求債権1個につき4000円)、民事執行予納金(各裁判所によって異なります。)が必要です。
その他、連絡用の郵便料が必要な場合があります。
※郵便料等については、裁判所ごとに異なりますので、申立先の裁判所へ確認してください。なお、各地の裁判所のサイトに掲載されている場合もあります。(「各地の裁判所の裁判手続利用ページ一覧」)
申立前に必要な手続
債務名義(Q&A)を取得してください。債務名義の種類によって、他に必要な書類等が変わります。
1 裁判所が電子的に作成した債務名義の場合
判決などをした裁判所で執行文の付与を受けるとともに(執行文が必要かどうかは、債務名義の種類によって異なります。以下の「3 執行文の要否」を確認してください。)、事件番号等の裁判所が定める情報(事件特定情報)を提供してください。事件特定情報の提供方法は、原則として申立書の目録の記載を引用する方法になりますが、債務名義が複数ある場合などでは申立書に事件特定情報提供書面を添付していただくことになります(詳しくは申立書の書式を確認してください。)。
この場合、債務名義の正本や送達証明書の準備は不要です。
※ なお、債務名義の記録事項証明書を取得の上、これを提出する方法で申し立てることもできますが、その場合、執行文の記録事項証明書(執行文が必要な場合)や送達証明書の提出も必要になります。
2 上記1以外の場合
判決などをした裁判所で、債務名義の正本の発行、執行文の付与(執行文が必要かどうかは、債務名義の種類によって異なります。以下の「3 執行文の要否」を確認してください。)、送達証明書の交付を受けてください(債務名義が公正証書である場合には、公証役場で、公正証書正本又は記録事項記載書面(公証人法44条1項2号)の発行、執行文の付与及び送達証明書の交付を受けてください。)。
3 執行文の要否
必要な場合
・判決
・和解調書
・民事調停調書
・和解に代わる決定
・公正証書
・訴訟費用額確定処分等
不要な場合
・家事審判書
※執行文は不要ですが、確定証明書が必要になります。
・家事調停調書
※原則として執行文は不要ですが、家事調停で決められた慰謝料や解決金などを請求する場合には、執行文が必要となります。
・仮執行宣言付支払督促
・仮執行宣言付少額訴訟判決
申立てに必要な書類
1 自動車強制競売申立書(申立書頭書、当事者目録、請求債権目録、物件目録)
債務名義が裁判所において電子的に作成された場合とそれ以外の場合とで使う申立書の書式が異なります。
債務名義が裁判所において電子的に作成された場合には、申立書に事件特定情報提供書面を添付する必要があるときもありますので、上記の申立前に必要な手続の「1 裁判所が電子的に作成した債務名義の場合」の記載を確認してください。
2 申立日から1か月以内に発行された自動車の登録事項等証明書
3 商業登記事項証明書
債権者又は債務者が法人である場合には、申立日から3か月以内に発行されたものを提出してください。ただし、債権者については、代表者事項証明書でも可能です。
4 住民票
債務者が個人の場合には、申立日から3か月以内に発行されたものを提出してください。
5 特別売却に関する意見書
申立書に意見を記載する場合は不要です。
6 執行力のある債務名義の正本等
裁判所が電子的に作成した債務名義の場合で、事件特定情報を提供していないときには、債務名義の記録事項証明書が必要です。また、執行文が必要なものについては、執行文の記録事項証明書が必要です。ただし、事件特定情報を提供したときには、これらの書類は不要です。
裁判所が電子的に作成した債務名義以外の場合には、債務名義の正本(公証人が電子的に作成した債務名義の場合には記録事項記載書面)が必要です(謄本では強制執行はできません。)また、執行文が必要なものについては、執行文(「債権者○○は債務者××に対し、この債務名義により強制執行することができる。」等と書かれた裁判所書記官又は公証人作成の書類)が付いているかどうかを確認してください(通常は最終ページにあります。)。
7 送達証明書
裁判所が電子的に作成した債務名義の場合で、事件特定情報を提供していないときには、債務名義の電磁的記録又は記録事項証明書が債務者に送達されたことの証明書が必要になります。ただし、事件特定情報を提供したときには、この証明書は不要です。
裁判所が電子的に作成した債務名義以外の場合には、債務名義の正本又は謄本(公証人が電子的に作成した債務名義の場合には記録事項記載書面)が債務者に送達されたことの証明書が必要になります。この証明書がないと強制執行ができません。この証明書は、債務名義を作成した裁判所又は公証役場で発行します。
8 当事者の住所、氏名が債務名義又は登録事項等証明書の住所・氏名(商号)と異なっている場合(転居、法人の本店移転、婚姻による改姓の場合等)は、債務名義又は登録事項等証明書の住所、氏名(商号)と現在の住所、氏名(商号)のつながりを明らかにするための書類(住民票、戸籍謄本、戸籍の附票、商業登記事項証明書等の公文書等。現在の住所、氏名とのつながりを証する公文書等は申立日から3か月以内に発行されたもの)が必要です。住民票を異動させていない場合など、つながりを明らかにできないときは、申立先の裁判所にあらかじめお問い合わせください。
9 申立書添付の目録
請求債権目録……1部
自動車引渡執行の申立てについて
自動車競売開始決定を受けた債権者は、執行官に対し、直ちに自動車引渡執行の申立てをしなければなりません(自ら目的自動車を保管している場合も含む。)。
自動車競売開始決定が発せられた日から1か月が経過しても執行官が自動車を取り上げることができないときは、執行裁判所は競売の手続を取り消すことになります(民事執行規則97条、民事執行法120条)。
なお、自動車引渡執行の申立てについては、その自動車が現に所在する場所を管轄する地方裁判所の執行官にお問い合わせください。