動産執行
手続の案内
概要
判決などの債務名義に基づいて債務者の占有する動産を差し押さえ、当該動産を換価(売却)して得られた現金(売得金等)により債権の満足を得る手続です。
申立先
動産の所在地を管轄する地方裁判所に所属する執行官です。
申立先の執行官を調べたい場合は、「申立書提出先一覧(地方裁判所)」をご覧ください。
申立てに必要な費用
予納金(各裁判所によって異なります。)
※申立ての内容により金額が異なりますので、申立先の執行官室に問い合わせてください。なお、予納金は事件終了時に残額があれば予納者に返還されます。一方、手続中に追加予納を指示されることもあります。
※収入印紙、切手は不要です(ただし、郵送による申立ての場合には、予納通知等を送付するため切手が必要です。)。
申立前に必要な手続
債務名義(Q&A)を取得してください。債務名義の種類によって、他に必要な書類等が変わります。
1 裁判所が電子的に作成した債務名義の場合
判決などをした裁判所で執行文の付与を受けるとともに(執行文が必要かどうかは、債務名義の種類によって異なります。以下の「3 執行文の要否」を確認してください。)、事件番号等の裁判所が定める情報(事件特定情報)を提供してください。 事件特定情報の提供方法は、原則として申立書の記載を引用する方法になりますが、債務名義が複数ある場合などでは申立書に事件特定情報提供書面を添付していただくことになります(詳しくは申立書の書式を確認してください。)。
この場合、債務名義の正本や送達証明書の準備は不要です。
※ なお、債務名義の記録事項証明書を取得の上、これを提出する方法で申し立てることもできますが、その場合、執行文の記録事項証明書(執行文が必要な場合)や送達証明書の提出も必要になります。
2 上記1以外の場合
判決などをした裁判所で、債務名義正本の発行、執行文の付与(執行文が必要かどうかは、債務名義の種類によって異なります。以下の「3 執行文の要否」を確認してください。)、送達証明書の交付を受けてください(債務名義が公正証書である場合には、公証役場で、債務名義の正本又は記録事項記載書面(公証人法44条1項2号)の発行 、執行文の付与及び送達証明書の交付を受けてください。)。
3 執行文の要否
必要な場合
・判決
・和解調書
・民事調停調書
・和解に代わる決定
・公正証書
・訴訟費用額確定処分等
不要な場合
・家事審判書
※執行文は不要ですが、確定証明書が必要になります。
・家事調停調書(
※原則として執行文は不要ですが、家事調停で決められた慰謝料や解決金などを請求する場合には、執行文が必要となります。
・仮執行宣言付支払督促
・仮執行宣言付少額訴訟判決
申立てに必要な書類
1 申立書
(1)頭書、(2)当事者目録、(3)請求金額計算書
※債務名義が裁判所において電子的に作成された場合とそれ以外の場合とで使う申立書の書式は異なります。
債務名義が裁判所において電子的に作成された場合には、申立書に事件特定情報提供書面を添付する必要がある場合もありますので、上記の申立前に必要な手続の「1 裁判所が電子的に作成した債務名義の場合」の記載を確認してください。
2 資格証明書
当事者の中に、法人がある場合には、申立日から3か月以内に発行された商業登記事項証明書を提出してください。なお、現在の商号や本店所在地が債務名義上のそれと異なる場合、その連続性を示すもの(履歴事項全部証明書等)の提出が必要です。
3 委任状
代理人による申立ての場合に必要です。
4 執行場所略図
5 執行力のある債務名義の正本等(執行文付判決正本、執行文付公正証書正本、仮執行宣言付支払督促正本等)、送達証明書
※事件特定情報を提供した場合、提出は不要です。
※必要書類について、不明な点は、申立前に申立先の執行官室にお問い合わせください。
手続の流れ
1 申立て
動産執行の申立ては、書面でしなければなりません。申立ては、目的物の所在地を管轄する地方裁判所に所属する執行官にします。
2 日時の指定
動産執行の申立てを受けた執行官は、速やかに強制執行の日時を定めます。
3 差押え
動産執行は、執行官の目的物に対する差押えにより開始します。差押えは、執行官が差し押さえるべき動産の占有を自己に移すことによって行います。動産執行の対象は法令で定められており、例えば、債務者が個人の場合には、一定額以下の金銭や生活必需品等は動産執行の対象とはなりません。
また、差押動産の評価は、原則として、執行官が差押えの際に行います。
4 換価
執行官は、差押動産を適正な価額で競り売り等の方法により換価(売却)します。この換価により得られた現金を売得金といいます。競り売りの期日は、原則として、差押えの日から1週間以上1月以内の日と定められています。
5 弁済金交付又は配当
債権者が1人である場合又は債権者が2人以上であって、売得金等(差し押さえられた現金(換価不要)を含む。)で各債権者の債権及び執行費用の全部を弁済することができる場合には、債権者に弁済金を交付し、剰余金を債務者に交付することになります。債権者が2人以上であって、売得金等で各債権者の債権及び執行費用の全部を弁済することができない場合には、売得金等の配当が実施されます。