札幌家庭裁判所長

札幌家庭裁判所長

栗原 壯太(くりはら そうた)
生年月日 昭和33年6月23日

札幌家庭裁判所長

略歴

 昭和62年4月札幌地方裁判所にて裁判官に任官し,川崎,大阪,横手,東京,花巻の裁判所のほか,東京法務局で勤務してきました。近年の略歴は,次のとおりです。

平成19年4月 横浜家庭・地方裁判所判事
平成22年4月 東京高等裁判所判事
平成25年4月 札幌家庭裁判所判事(部総括)
平成28年4月 東京高等裁判所判事
平成30年4月 旭川地方・家庭裁判所長
令和3年2月  札幌家庭裁判所長

就任のあいさつ

 令和3年2月28日付けで,前任の旭川地方・家庭裁判所長から,札幌家庭裁判所長に就任しました。
 出身は東京ですが,札幌での勤務はこれが3回目,札幌家庭裁判所での勤務は2回目ということになり,つくづく縁の深まりを感じています。同時に,札幌家庭裁判所は,北海道で随一の大都会を擁し,日々,多数の事件を処理しており,その中には,複雑・新奇な事案も少なくありません。そのような,札幌家庭裁判所を運営していく重責には,身の引き締まる思いです。
 家庭裁判所は,人の身分関係や,家庭・家族にまつわるさまざまな問題を扱っています。これらの問題は,どれも国民生活に身近なものであるとともに,近年の少子高齢化といった社会構造の変化や,多様性の尊重といった価値観の変化によって,大きく変容してきています。家庭裁判所は,そのような変化に的確に対応していくため,より一層,その機能を強化していくことが求められています。たとえば,家事調停事件については,現今の新型コロナ禍の情勢を踏まえつつ,紛争解決機能をさらに高めることをめざして,調停の本質に立ち返り,適正かつ効率的な調停運営の在り方を追求していかねばなりません。また,成年後見制度に関しては,地域全体で本人を支えるための体制整備を支援するため,関係機関との連携を深めていくとともに,利用者がメリットを実感できる制度・運用の改善に向けた検討を進める必要があります。さらに,少年事件においても,少年法改正の動向を踏まえながら,家庭裁判所の機能を十分に発揮できるような,少年審判手続の在り方を考えていくことが必要です。
 これから,このような課題にひとつひとつ向き合いながら,国民の皆さまのご期待に応えられるような,実情と条理に即した紛争解決をめざして,職員一同とともに努めてまいりたいと存じますので,ご理解とご支援のほど,よろしくお願い申し上げます。