裁判の迅速化に関する法律(平成15年7月16日公布法律第107号)

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(目的)

第一条 この法律は、司法を通じて権利利益が適切に実現されることその他の求められる役割を司法が十全に果たすために公正かつ適正で充実した手続の下で裁判が迅速に行われることが不可欠であること、内外の社会経済情勢等の変化に伴い、裁判がより迅速に行われることについての国民の要請にこたえることが緊要となっていること等にかんがみ、裁判の迅速化に関し、その趣旨、国の責務その他の基本となる事項を定めることにより、第一審の訴訟手続をはじめとする裁判所における手続全体の一層の迅速化を図り、もって国民の期待にこたえる司法制度の実現に資することを目的とする。

(裁判の迅速化)

第二条 裁判の迅速化は、第一審の訴訟手続については二年以内のできるだけ短い期間内にこれを終局させ、その他の裁判所における手続についてもそれぞれの手続に応じてできるだけ短い期間内にこれを終局させることを目標として、充実した手続を実施すること並びにこれを支える制度及び体制の整備を図ることにより行われるものとする。
2 裁判の迅速化に係る前項の制度及び体制の整備は、訴訟手続その他の裁判所における手続の整備、法曹人口の大幅な増加、裁判所及び検察庁の人的体制の充実、国民にとって利用しやすい弁護士の体制の整備等により行われるものとする。
3 裁判の迅速化に当たっては、当事者の正当な権利利益が害されないよう、手続が公正かつ適正に実施されることが確保されなければならない。

(国の責務)

第三条 国は、裁判の迅速化(前条に規定する裁判の迅速化をいう。以下同じ。)を推進するため必要な施策を策定し、及び実施する責務を有する。

(法制上の措置等)

第四条 政府は、前条の施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならない。

(日本弁護士連合会の責務)

第五条 日本弁護士連合会は、弁護士の使命及び職務の重要性にかんがみ、裁判の迅速化に関し、国民による弁護士の利用を容易にするための弁護士の態勢の整備その他の弁護士の体制の整備に努めるものとする。

(裁判所の責務)

第六条 受訴裁判所その他の裁判所における手続を実施する者は、充実した手続を実施することにより、可能な限り裁判の迅速化に係る第二条第一項の目標を実現するよう努めるものとする。

(当事者等の責務)

第七条 当事者、代理人、弁護人その他の裁判所における手続において手続上の行為を行う者(次項において「当事者等」という。)は、可能な限り裁判の迅速化に係る第二条第一項の目標が実現できるよう、手続上の権利は、誠実にこれを行使しなければならない。
2 前項の規定は、当事者等の正当な権利の行使を妨げるものと解してはならない。

(最高裁判所による検証)

第八条 最高裁判所は、裁判の迅速化を推進するため必要な事項を明らかにするため、裁判所における手続に要した期間の状況、その長期化の原因その他必要な事項についての調査及び分析を通じて、裁判の迅速化に係る総合的、客観的かつ多角的な検証を行い、その結果を、二年ごとに、国民に明らかにするため公表するものとする。
2 前項の検証の結果については、第三条の規定による国の施策の策定及び実施に当たって、適切な活用が図られなければならない。

附則

(施行期日)

1. この法律は、公布の日から施行する。

(最高裁判所による検証の結果の最初の公表)

2. 第八条の規定による検証の結果の最初の公表は、この法律の施行の日から二年以内に行うものとする。

(検討)

3. 政府は、この法律の施行後十年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

  1. 統計・資料
    1. 規則集
      1. 民事事件関係(50音順)
      2. 刑事事件関係(50音順)
      3. 家事事件・少年事件関係(50音順)
      4. その他(50音順)
    2. 裁判所データブック2019
    3. 公表資料
      1. 裁判の迅速化に係る検証について
      2. 裁判の迅速化に関する法律(平成15年7月16日公布法律第107号)
      3. 裁判の迅速化に係る検証に関する規則(平成15年11月13日公布最高裁判所規則第26号)
      4. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第1回) (平成17年7月15日公表)
      5. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第1回)~目次
      6. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第2回) (平成19年7月13日公表)
      7. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第2回)~目次
      8. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第3回)(平成21年7月10日公表)
      9. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書~目次
      10. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第4回)(平成23年7月8日公表)
      11. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書~目次
      12. 裁判の迅速化に係る検証結果の公表(第4回)について
      13. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第5回)(平成25年7月12日公表)
      14. 裁判の迅速化に係る検証結果の公表(第5回)について
      15. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第6回)(平成27年7月10日公表)
      16. 裁判の迅速化に係る検証結果の公表(第6回)について
      17. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書~目次
      18. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第7回)(平成29年7月21日公表)
      19. 裁判の迅速化に係る検証結果の公表(第7回)について
      20. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書~目次
      21. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書~目次
      22. 統計数値の訂正について
      23. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第8回)(令和元年7月19日公表)
      24. 裁判の迅速化に係る検証結果の公表(第8回)について
      25. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書~目次
      26. 人事訴訟事件の概況
      27. 成年後見関係事件の概況
      28. 後見制度支援信託の利用状況等について(平成27年から平成29年まで)
      29. 後見制度支援信託等の利用状況等について(平成30年から)
      30. 児童福祉法28条事件の動向と事件処理の実情
      31. 親権制限事件の動向と事件処理の実情
      32. 親権制限事件及び児童福祉法28条事件の概況
      33. 親権制限事件及び児童福祉法に規定する事件の概況
      34. 性別の取扱いの変更申立事件数
      35. 平成12年改正少年法の運用の概況
      36. 平成20年改正少年法の運用の概況
      37. 少年事件における被害者配慮制度の運用状況及び原則検察官送致対象事件の概況
      38. 裁判所の情報公開・個人情報保護について
      39. 裁判所における個人情報保護に関する問題事例について
      40. 裁判官の新しい人事評価制度について
      41. 裁判官の人事評価に関する規則
      42. 裁判官の新しい人事評価制度の概要について
      43. 裁判所特定事業主行動計画
      44. 懲戒処分の公表指針
      45. 国家公務員倫理法又は同法に基づく命令に違反した場合の懲戒処分の公表指針
      46. 決算検査報告掲記事項是正処理状況について
      47. 裁判所施設の耐震診断結果等の公表について
      48. 裁判所インフラ長寿命化計画(行動計画)の策定について
      49. 防災・減災,国土強靱化のための3か年緊急対策について
      50. 退職管理・再就職等規制
      51. 不適切な郵便切手管理に関する全国調査の結果及び今後の対応の御説明
      52. 不適切に管理されていた郵便切手の相当額の返還手続の完了について
      53. 裁判所における行政不服審査法の審理員名簿及び裁決の公表について
      54. ハンセン病を理由とする開廷場所指定に関する調査報告書及び最高裁判所裁判官会議談話について
      55. 裁判所における障害者雇用に係る事案に関する検証について
      56. 平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について
      57. 後見人等による不正事例(平成23年から平成31年(令和元年)まで)