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裁判所トップページ > 各地の裁判所 > 東京地方裁判所 > 裁判手続きを利用する方へ > 民事第21部(民事執行センター・インフォメーション21) > 競売不動産の買受手続


競売不動産の買受手続について

 売却手続の流れ(期間入札)

1  不動産の競売手続とは

  不動産の競売手続とは,債権を有している人(債権者)の申立てにより,裁判所が,債務を弁済することができなくなった人(債務者)の所有する不動産を差し押さえて,これを売却し,その代金を債務の弁済にあてる手続です。
  この説明書は,競売手続に参加して不動産を買い受けることを希望している方のために,不動産の買受けの手続の概要を説明したものです。

2  不動産の検索方法

  不動産の競売は,期間入札という方法で売却に付されますが,その内容は公告により公開されます。
  期間入札は,民事執行センターでは,通常はその期間を8日間として入札期間を定め,その期間内に買受希望者から入札を受け付け,開札期日に開札を行って最高価買受申出人を定める手続です。
  そして,期間入札で売却される不動産については,民事執行センターでは,通常は入札期間が始まる日の15日前に,民事執行センター内の物件明細書等閲覧室に公告書が掲示されます。公告書には,売却される不動産の登記上の表示等,入札期間,開札期日が開かれる日時・場所,不動産の売却基準価額,買受可能価額,買受けの申出に際して提供する保証の額・提供方法等の売却についての重要な事項が記載されています。買受けの申出をしようとする方は,まずこの公告書を見るようにしてください。
  なお,日刊新聞,BIT等にも不動産競売の情報を掲載しています。

      【案内】インターネットによる3点セット提供システムについて

3  不動産の調査

  買いたいと思う不動産が見つかりましたら,次に,その不動産の権利関係などについてよく調査をしてください。民事執行センターでは,物件明細書等閲覧室において,売却する不動産に関する物件明細書,現況調査報告書,評価書の各写し(いわゆる3点セット)を,通常は入札期間が始まる日の15日前に備え置き,入札期間終了まで誰でも見ることができるようにしてあります。

  物件明細書(写し)には,その不動産を買い受けたときに,買受人がそのまま引き継がなければならない賃借権などの権利があるかどうか,土地又は建物だけを買い受けたときに建物のために地上権が成立するかどうかなどが記載されています。現況調査報告書(写し)には,土地の現況地目,建物の種類,構造などといった不動産の現在の状況のほか,不動産を占有している者の氏名や,その者が不動産を占有する権原を有しているかどうかなどの現況調査の結果が記載されており,不動産の写真等も添付されています。評価書(写し)には,不動産の評価額,周囲の環境の概要,公法上の規制などが記載されており,不動産の図面等が添付されています。これらの書類を見れば,不動産の現況と,それをめぐる法律関係の概要が分かるようになっています。ただし,これらの書類は,不動産の競売手続において収集された限りの限定的な参考資料であることを心得ておいてください。

  競売によって売却する不動産は,原則として,申立てがされたときの現状で売却に付されるものであり,所有者の意思にかかわらず強制的に売却されるものです。高額な買物をするわけですから,買受けの申出をしようとする場合は,現地に行って自分の目で物件をよく確認するほか,登記所などへも行って権利関係を確かめるなど,必ず,自ら調査,確認をすることが大切です。また,調査,確認が困難な場合や,権利関係が複雑な場合などには,弁護士に相談されるとよいでしょう。

4  買受けの申出

  (1)  入札の方法
  入札をしようとする人は,民事執行センター執行官室不動産部から入札書用紙や封筒など入札手続に必要な関係書類を受け取り,これに必要事項を記入して提出してください。なお,霞ヶ関庁舎では,入札関係書類の配布は行っていません。また,期間入札では,一度に多数の事件を取り扱うのが通常ですから,書類の作成にあたっては不動産を取り違えたり,金額の記載を間違えたりしないよう十分に注意してください。なお,入札価格は,公告に記載された買受可能価額以上でなければなりません。

  入札の方法には,入札書を執行官に直接差し出す方法と,入札書を執行官にあてて郵送する方法とがあります。執行官に直接差し出す場合には,開札期日を記載した封筒に入札書を入れて封をし,その封筒を入札期間内に差し出してください。郵送により入札をする場合には,同じく開札期日を記載した封筒に入札書を入れて封をし,この封筒を更に別の封筒に入れ,執行官にあてた書留郵便等で,入札期間内に届くように送付してください。入札期間を過ぎてから執行官に到着したものは,無効となります。また,いったん提出した入札書は,その後に訂正したり取り消したりすることはできません。

  (2)  保証の提供
  入札をするときには,買受けの申出をするための保証を提供しなければなりません。その額は,通常は不動産の売却基準価額の20パーセントですが,それ以上のこともありますので,必ず公告書に記載されている額を確認してください。
  保証の提供は,次のいずれかの方法でしなければなりません。

  第1の方法は,入札する前に,裁判所の預金口座に,最寄りの金融機関から保証の額に相当する金銭を振り込み,その金融機関の領収印のある保管金受入手続添付書(振込依頼書の2枚目)を入札保証金振込証明書の用紙に貼って,これを入札書とともに提出する方法です。この場合,振り込まれた金銭が入札期間中に裁判所の預金口座に入金済みにならないと入札は無効となりますので,なるべく「電信扱い」として早めに振り込んでください。入札保証金振込証明書と振込依頼書(3連複写式)の用紙は,入札書とともに民事執行センター執行官室不動産部に備え置かれています。

  第2の方法は,銀行,損害保険会社,農林中央金庫,商工組合中央金庫,信用金庫連合会,信用金庫又は労働金庫と支払保証委託契約を締結して,その証明書を提出する方法です。この方法は銀行等が支払保証委託契約の締結に応じることが前提となりますから,まず銀行等と相談してください。
  入札の方法等についての詳細は,執行官室にお尋ねください。

  (3)  開札
  入札期間が終わると,あらかじめ公告されていた開札期日に開札が行われます。
  開札は,民事執行センター内の売却場で,執行官が入札書の入った封筒を開封し,入札した人のうち最も高い価額をつけた人が「最高価買受申出人」と定められます。その人の提供した保証は,そのまま裁判所が預かりますが,その他の入札者が提供した保証は,開札後に返還手続がとられます。

5  所有権の移転

  (1)  売却許可決定
  開札期日で最高価買受申出人が決まると,裁判所は,あらかじめ公告されていた売却決定期日に,最高価買受申出人に不動産を売却するか否かを決定します。最高価買受申出人が不動産を買い受ける資格を有しない場合など,一定の場合には,売却が許可されないこともありますが,多くの場合は売却が許可され,これにより最高価買受申出人は買受人となります。

  (2)  代金の納付
  売却決定期日において最高価買受申出人に売却が許可され,この決定が確定しますと,代金納付期限が指定されます。代金納付期限は,民事執行センターでは,通常は売却許可決定確定の日から約1か月以内の日が指定され,買受人に通知されます。
  買受人は,定められた期限までに,(a)最寄りの金融機関から裁判所の預金口座に金銭を振り込んで金融機関の領収印のある保管金受入手続添付書を受け取り,それを裁判所に提出する方法,(b)現金を裁判所に提出する方法のいずれかにより代金を納付しなければなりません。最も安全かつ簡便な口座振込みをできる限り御利用ください。
  なお,代金の納付は,民事執行センターに出頭して所定の手続をする必要がありますが,買受人が長期入院中であるとか,遠隔地に居住している等の理由で裁判所に出頭することが著しく困難な事由があると認められる場合には,例外的に郵送によることが認められる場合もあります。郵送による場合には,定められた期限内に裁判所に書類が到着することが必要ですので注意してください(郵送を希望する事情がある場合には,まず民事執行センターにお尋ねください。)。期限内に代金を納付しないと,買受人は不動産を買い受ける資格を失い,提供していた保証の返還も受けられないことになります。そのため,入札をしようとするときは,入札後短期間のうちに代金全額を納付することができるように,あらかじめ資金の準備をしておく必要があります。

  (3)  登記
  代金が納付されると,不動産は買受人の所有となり,裁判所は,登記官に対して,買受人への所有権移転登記の嘱託をします。また買受人が引き受ける権利以外の不動産上の権利等の登記について,原則として,すべて抹消するよう嘱託をします。

  (4)  不動産の引渡し(引渡命令)
  代金を納付し所有権を取得した買受人は,買い受けた不動産について,買受人が引き受けなければならない賃借権に基づく占有者などを除いた占有者から不動産の引渡しを受けられない場合,裁判所に対して,その引渡しを命じる裁判を求めることができます(これを引渡命令といいます。)。この申立てができるのは,通常は代金を納付した日から6か月の期間内となっていますが,代金納付時から6か月間明渡しの猶予が認められる建物の賃借人に対しては,代金納付の日から9か月以内とされています。この命令の裁判がされ,かつ,確定すると,買受人は執行官に対して,その裁判で相手方とした占有者等を強制的に立ち退かせる強制執行の手続を求めることができます。