1. 受理
家庭裁判所が少年事件を受理する方法は、警察官や検察官からの送致がほとんどです。
14歳未満の少年の事件については、知事又は児童相談所長のみから、家庭裁判所に送致されます。
2. 管轄
少年の住居又は非行があった場所を管轄(かんかつ)する家庭裁判所が事件を扱います。
3. 移送
家庭裁判所は必要があると認めるときは、管轄のある他の家庭裁判所に事件を送ることができます。例えば、少年の非行があった場所を管轄するA県の家庭裁判所で事件を受理した後、少年の住居地を管轄するB県の家庭裁判所へ移送する場合などがあります。
4. 観護措置
家庭裁判所は事件を受理したときに、少年を少年鑑別所に送致することがあります。これを観護措置(かんごそち)といいます。
少年鑑別所とは、①家庭裁判所等の求めに応じ、鑑別を行うこと、②観護の措置がとられて収容している者等に対して、観護処遇を行うこと、③地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助を行うことを目的とする法務省所管の施設です。ここでは,少年の処分を適切に決めるために、面接や様々な心理検査等が行われます。
少年鑑別所に収容される期間は、通常は最長4週間ですが、一定の事件で証拠調べが必要な場合は最長8週間まで延長することができます(観護措置については不服申立ての制度もあります。Q&A参照)。