高松高等裁判所長官

高松高等裁判所長官

髙部 眞規子(たかべ まきこ)
(生年月日 昭和31年9月2日)

略歴

昭和56年に裁判官に任官しました。近年の略歴は,次のとおりです。
 平成15年4月 東京地方裁判所判事(部総括)
 平成21年4月 知的財産高等裁判所判事
 平成25年4月 横浜地方・家庭裁判所川崎支部長
 平成26年5月 福井地方・家庭裁判所長
 平成27年6月 知的財産高等裁判所判事(部総括)
 平成30年5月 知的財産高等裁判所長
 令和2年10月 高松高等裁判所長官

ご挨拶

 このたび,高松高等裁判所長官に就任いたしました。
 私は,30年前に高松地方裁判所に赴任し,瀬戸大橋開通後の活気ある雰囲気の中で多くの経験をさせていただきました。そして,瀬戸内の温暖な気候と香川の人たちの温かい人情に支えられ,家族とともに,4年間大変楽しく過ごしました。私にとっていわば第二の故郷であるこの高松の地で,再び勤務できることは,望外の幸せです。

 国際化,少子高齢化,情報通信技術の飛躍的な発展などを背景に,裁判所に提起される事件は,多様化し,複雑化していますが,裁判所は,これに的確に対処していく必要があります。また,最近ではコロナ禍の広がりの中で,生活様式や国民意識の変化に留意することも重要だと考えます。国民が利用しやすく,国民に分かりやすい裁判をするという,裁判所に与えられた役割を自覚し,管内の地家裁,支部,簡裁を含む現場の裁判官をはじめ関係者と一体となって,期待される紛争解決機能を的確に発揮することができるよう努力したいと思います。
 民事事件の分野では,情報化技術が進展する中,民事裁判のIT化を積極的に推進していきたいと考えています。当事者の利便性が高まることはもとよりですが,それにとどまらず,今後の民事訴訟手続がどうあるべきかを考える重要なきっかけになりますので,弁護士会の意見も聴きながら,管内の裁判官等とともに,考えていきたいと思います。
 刑事事件については,裁判員裁判が実施されるようになって11年が経過し,国民の間にも定着してきました。一方で,裁判員の辞退率が増加するなど課題も見えてきたようにも思います。国民の視点や感覚と法曹の専門性とが交流することによって,相互の理解を深め,それぞれの長所が生かされるような刑事裁判の実現を目指す裁判員制度が,国民の間に真に定着し,国民に根ざした司法が実現するよう,管内の裁判所の動向を見守りつつ,必要な情報発信にも努めて参りたいと思います。
 家事事件については,子供をめぐる紛争や相続をめぐる紛争に関する審判事件など,価値観が多様化し,個人の選択や自由を尊重する意識が定着する中で,複雑困難な事案が増加しています。少年事件への的確な対応も不可欠です。管内の家庭裁判所が円滑に運営できるような環境づくりを目指して適切に対応していきたいと思います。

 微力ながら全力を尽くす所存ですので,ご理解とご支援を賜りますよう,お願いいたします。