平和の女神像

「広島家裁のシンボルは何?」と聞かれたら,古くから広島家裁を知っている人の多くは,迷わず,「平和の女神像」と答えるのではないでしょうか。
  この平和の女神像は,広島家裁正面玄関前の電車通りに面した庭の中にひっそりと立つ等身大の2体の女神像で,その腰から下はツツジに隠れて見ることはできませんが,八頭身の清楚な像で,広島家裁を訪れる人々にやさしい微笑みをなげかけています

写真:平和の女神像

 現在,この女神像の由来を知る人は少なくなってしまいましたが,この女神像は,当初,昭和26年に完成した旧家裁庁舎(木造2階建て一部鉄筋コンクリート造4階建て)の正面玄関前にあった池(防火用水の役目もあった。)のほとりに立ち,当時の家裁を訪れる人はまず,この女神の像に目を引かれたということです。

写真:平和の女神像

 そして,女神像が抱える水瓶からは絶えず足下の池に水が注がれ,池には,季節になると睡蓮の花が咲き,その間を静かに遊泳する鯉魚の姿を見下ろす女神像の様子は,あたかも水瓶から愛の水を注いでいるかのようで,その表情は,喜びと希望に満ちあふれて見え,「平和の女神像」と呼ばれて,広島の名所の一つとして,数多くの人が見物に訪れ,この女神像の前で記念写真を撮っていたということです。

写真:平和の女神像

※ 女神像の作者は,香川県出身の小倉右一郎(ゆういちろう)氏(明治14年6月9日生)です。同氏は,明治40年東京美術学校彫刻科を卒業後,文展審査委員等を歴任され,各地に美しい彫刻を残されています。