成年後見制度(後見・保佐・補助)の概要を知りたい方へ
1.成年後見制度(後見・保佐・補助)の概要を知りたい方へ
成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などによって物事を判断する能力が十分ではない方について、本人の権利を守る人(「後見人」等)を選ぶことで、本人を法律的に支援する制度です。成年後見制度には、次のような種類があります。
区分 | 対象となる方 | 本人の権利を守る人 | |
---|---|---|---|
補助 | 判断能力が不十分な方 | 補助人 | 監督人を選任することがあります。 |
保佐 | 判断能力が著しく不十分な方 | 保佐人 | |
後見 | 判断能力が欠けているのが通常の状態の方 | 成年後見人 | |
任意後見 | 本人の判断能力が不十分になったときに、本人があらかじめ結んでおいた任意後見契約にしたがって任意後見人が本人を援助する制度です。家庭裁判所が任意後見監督人を選任したときから、その契約の効力が生じます。 |
※任意後見に関しては「任意後見制度の概要を知りたい方へ」ページをご覧ください。
(1)動画
ア.ビデオ「ご存じですか?後見人の事務」成年後見(手続説明)
イ.ビデオ「ご存じですか?後見人の事務」成年後見(後見人等の事務)
(3)成年後見制度について(Q&A)
成年後見制度に関するQ&Aは裁判手続>家事事件Q&A内の「第12成年後見について」をご覧ください。
(4)後見監督について(Q&A)
成年後見監督に関するQ&Aは裁判手続>家事事件Q&A内の「第12成年後見について」の「4家庭裁判所による監督について」をご覧ください。
2.成年後見制度の利用を検討している方へ
※申立時の留意事項
○ 後見・保佐・補助開始等申立書を提出した後は、家庭裁判所の許可を得なければ取り下げることはできません。
○ 家庭裁判所から親族に対して、後見人等の候補者を伝えた上で意向照会を行う場合があります。
○ 家庭裁判所が必要であると判断した場合には鑑定を行います。鑑定を行う場合は申立人に鑑定費用を納めていただく必要があります。
○ 手続には時間がかかります。申立てをされてから審判まではおおむね1か月から2か月程度かかります(鑑定を行う場合は、更に鑑定を実施する期間が必要になります。)。
○ 申立書に候補者として記載された方が必ず選任されるわけではありません。事案に応じて弁護士、司法書士、社会福祉士等の専門職を後見人等に選任したり、複数の後見人等を選任する場合もあります。希望した人が後見人等に選ばれなかったとの理由では不服申立てはできません。
○ 本人の財産を適切に保護、管理するため、専門職の後見人等や監督人を選任したり、後見制度支援信託や後見制度支援預貯金の利用を検討していただくことがあります。
○ 後見人等及び後見等監督人に対する報酬は、家庭裁判所が付与の当否及び付与の金額を決定し、本人の財産から支払われます。
○ 後見人等が、本人の権利・利益を擁護すべき者として不適切な事務処理をした場合は、後見人等を解任されるほか、損害賠償を請求されたり、業務上横領などの罪で刑事責任を問われたりすることもあります。
○ 後見等が開始されると、申立てのきっかけとなったこと(例えば、預貯金の解約、遺産分割、保険金の受取等)が解決した後も、本人の能力が回復されるか、本人が亡くなるまで手続は続きます。また、ご家族の意思や本人の希望でやめることはできません。
4.次の家庭裁判所では個別にご案内する事項があります。詳しくは各庁サイトをご覧ください。
札幌、旭川、仙台、山形、福島、宇都宮、前橋、さいたま、東京、横浜、新潟、甲府、長野、静岡、富山、金沢、名古屋、津、大津、京都、大阪、神戸、奈良、和歌山、松江、岡山、広島、山口、福岡、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、那覇