保護者の順位の変更及び選任
1. 概要
家庭裁判所は,申立てにより,心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成15年法律第110号)第2条第2項に規定する対象者(以下「対象者」といいます。)について,その扶養義務者(親や子などの直系血族及び兄弟姉妹)の中から保護者を選任します。
保護者は,医療観察法に基づく手続において,審判期日に出席したり,意見を陳述したり,退院許可の申立て等をします。
後見人,保佐人,配偶者及び親権者がいる場合には,これらの者が保護者になりますので,家庭裁判所による保護者の選任は必要ありませんが,対象者の保護のため特に必要があると認めるときは,家庭裁判所は,申立てにより,保護者となるべき者の順位を変更し,その他の扶養義務者の中から保護者を選任することができます。
2. 申立人
- 利害関係人(対象者の親族,市区町村長,都道府県知事など)
3. 申立先
対象者の住所地の家庭裁判所
申立先の裁判所を調べたい場合は,「申立書提出先一覧(家庭裁判所)」をご覧ください。
4. 申立てに必要な費用
- 収入印紙1600円分(順位変更又は選任のみの場合は800円分)
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連絡用の郵便切手連絡用の郵便料については,裁判所ごとに異なりますので,申立先の裁判所へ確認してください。なお,各地の裁判所のサイトに掲載されている場合もあります。(「各地の裁判所の裁判手続利用ページ一覧」)
※郵便料については,保管金として納付することができます。
保管金をインターネットバンキングやATMから納付する電子納付の詳細については,「保管金の電子納付について」をご確認ください。
なお,郵便切手により納付することも可能です。
5. 申立てに必要な書類
(1) 申立書(6の書式及び記載例をご利用ください。)
(2) 標準的な申立添付書類
- 対象者の戸籍謄本(全部事項証明書)
- 保護者として適任と思われる者(保護者候補者)の戸籍謄本(全部事項証明書)
※ 同じ書類は1通で足ります。
※ もし,申立前に入手が不可能な戸籍がある場合は,その戸籍は,申立後に追加提出することでも差し支えありません。
※ 審理のために必要な場合は,追加書類の提出をお願いすることがあります。