少額訴訟
1.概要
民事訴訟のうち、60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて、原則として1回の審理で紛争解決を図る手続です。
2.特徴
原則として1回の審理での紛争解決を目指すため、最初の期日までに、原告(訴える人)のすべての言い分と証拠を裁判所に提出することになっており、証拠書類や証人は、審理の日にその場ですぐに調べることができるものに限られます。
少額訴訟では、原告(訴える人)の言い分が認められる場合でも、分割払、支払猶予、遅延損害金免除の判決がされることがあり、通常の訴訟と同様、訴訟の途中で話合いにより解決することもできます(これを「和解」といいます。)。
また、判決書又は和解の内容が記載された和解調書に基づき、強制執行を申し立てることができます。少額訴訟の判決や和解調書等については、判決等をした簡易裁判所においても、金銭債権(給料、預金等)に対する強制執行(少額訴訟債権執行)を申し立てることができます。
3.少額訴訟を申し立てるとき
裁判を起こすとき(訴えを提起するとき)には、裁判所に対して、訴状を提出する必要があります。
令和8年5月21日以降は、書面による申立てに加え、オンラインで提出することができるようになりました(電子申立て)。
なお、弁護士等の訴訟代理人には、電子申立てが義務付けられています。
電子申立て
民事裁判書類電子提出システム(mints(ミンツ))を利用します。
(1)mintsとは
mintsとは、裁判所に対してインターネットで書類を提出したり、裁判所からインターネットで書類を受け取ったりする際に使用するシステムです。
mintsのトップページはこちらです。
mintsに関する詳しい内容は、こちらをご覧ください。
(2)mintsのアカウント登録
mintsの利用にあたっては、アカウント登録が必要になります。
アカウント登録の詳細については、こちらをご覧ください。
(3)申立てに必要な費用
裁判手続を利用する際には、裁判所に申立手数料を納めていただく必要があります。
申立手数料の金額については、手数料早見表(PDF:200.4KB)をご参照ください。
なお、従来必要であった郵便費用は、申立手数料に一本化されました。このため、訴え提起手数料と郵便費用に相当する額(定額)を合わせた金額を納めていただきます。
申立手数料は、原則として、ペイジーによる電子納付となります。ペイジーでは、インターネットバンキングや金融機関のATMを利用して支払うことができます。
ペイジーについて詳しくは、こちらをご覧ください。
※訴訟費用を支払う資力の乏しい当事者の方でも、裁判を受ける権利を保障するため、訴訟費用の支払を猶予する制度(「訴訟上の救助」といいます。)が設けられています。ただし、申立ての内容等から勝訴の見込みがないことが明らかなときは、認められないことがあります。
それ以外にも、日本司法支援センター(法テラス)が実施する「民事法律扶助による立替制度」があります。詳しくは、法テラスのウェブサイトをご確認ください。
(4)申立てに必要な書類
※いずれもmintsを利用してオンラインで提出することができます。
・訴状:mintsの新規申立てフォームにご入力いただくことで作成することができます。
少額訴訟の場合、mintsの申立てフォーム入力時に、事件種別で「少額訴訟」を選択してください。
申立内容については、フォームに直接入力するほか、PDFファイルで提出することも可能です。
・当事者が法人や未成年の場合等:各種資格証明書
・不動産に関する事件:登記事項証明書(なお、例えば申立ての趣旨及び理由を記載したフォームやPDFファイルに、不動産識別事項(不動産番号(半角)、管轄登記所(例えば、「東京法務局品川出張所」等))を記載して提出すれば、登記事項証明書の提出は不要となります。)
・立証を要する事項につき、証拠となるべき文書(書証)の写しで重要なもの(mintsでは、申立て時ではなく、事件情報にアクセスできるようになってから、書証を画像情報(PDF形式に電子化したもの)で提出してください。)
訴状等の書式については、こちらをご覧ください。
また、電子提出やシステム送達等に関する書式については、こちらをご覧ください。
(5)申立先
少額訴訟は、原則として、相手方の住所地を管轄する簡易裁判所に起こします。ただし、事件の種類によっては、それ以外の簡易裁判所(例えば、金銭請求の場合には、支払をすべき場所の簡易裁判所、不動産に関する請求の場合には、その不動産所在地の簡易裁判所)にも、訴訟を起こすことができます。
申立先の裁判所を調べたい場合は、 「申立書提出先一覧(簡易裁判所)」をご覧ください。
書面による申立て
書面による申立ての場合、紙の訴状を管轄する裁判所に提出してくだい。その他については、電子申立てと同様です。
4.手続の流れ
手続の流れについてはこちらのリーフレット(PDF:1.2MB)をご覧ください。
留意点
・少額訴訟手続の利用回数は、1人につき同じ裁判所に年間10回までと制限されています。
・被告(訴えられる人)の申立てで通常訴訟に移行することもあり、紛争が複雑であるなどの理由から、裁判所の判断で通常訴訟に移行することもあります。
・原則として1回の審理での紛争解決を目指すため、最初の期日までに、原告(訴える人)のすべての言い分と証拠を裁判所に提出してもらうことになります。また、証拠書類や証人は、審理の日にその場ですぐに調べることができるものに限られます。
・判決言渡しの日から3年を超えない範囲内において、支払猶予や分割払いの判決がされることがあり、又これと併せて訴え提起後の遅延損害金免除の判決がされることがあります。
不服申立て
少額訴訟判決は、当事者が判決を受け取った日の翌日から起算して2週間以内に異議を申し立てなければ、確定します。確定すると、判決の内容を争うことができなくなります。少額訴訟判決に対する不服申立ては、異議の申立てに限られます(控訴はできません。)。また、判決に伴う分割払、支払猶予や訴え提起後の遅延損害金免除の定めに関しては、不服申立てはできません。
異議申立てがあったときは、少額訴訟の判決をした裁判所と同一の簡易裁判所において、通常の手続により審理及び裁判がされることになりますが、この異議訴訟の判決に対しては、控訴が禁止されています。
以下の裁判所は、この手続について個別にご案内する事項があります。
詳しくは各裁判所のサイトをご確認ください。
東京
5.その他
(1)これまでの手続から変更となった手続について
改正民事訴訟法により、これまでの手続から変更となったオンライン手続の概要については、こちらをご覧ください。
