情報取得

手続の案内

概要

債務者の銀行預金や給与、不動産等に関する情報を、債権者が特定した銀行や市町村、登記所等から提供してもらう手続です。この手続の結果を踏まえて、債権執行や不動産の強制競売などを申し立てるかを検討することができます。
※情報取得手続は、債務者の財産を調査するのみの手続です。債権を回収するためには、債権差押えなどの強制執行や担保権実行を別途行う必要があります。
※養育費等の特則
令和8年4月から、養育費等の扶養義務に係る定期金債権に基づいて債務者の給与等を差し押さえようとする場合、債務者の財産を調査するための手続と、その手続で判明した給与の差押え手続を1回の申立てでできるようになりました。この手続をワンストップ執行手続と言います。
ワンストップ執行手続については、養育費等のワンストップ執行手続(第三者からの情報取得)をご覧ください。
なお、養育費等の扶養義務に係る定期金債権を請求債権として情報取得手続の申立てを行う方で、養育費等のワンストップ執行手続(給与債権に係る第三者からの情報取得手続の申立てと同時に第三者から情報が提供された給与債権に対する差押命令の申立てをしたものとみなす手続)を希望されない方は、「反対の意思表示」としてワンストップ執行手続の利用を希望しない旨の上申書(Word:17KB)を併せて提出してください。 

第三者から入手できる情報は次の㋐~㋓です。以下の説明のとおり、各情報により手続の流れが異なるので、注意してください。

㋐ 不動産に関する情報(不動産情報)
  債務者名義の不動産(土地・建物)の所在地や家屋番号
㋑ 給与(勤務先)に関する情報(勤務先情報)
  債務者に対する給与の支払者(債務者の勤務先)の名称や住所
㋒ 預貯金に関する情報(預貯金情報)
  債務者の有する預貯金口座の情報(支店名、口座番号、額)
㋓ 株式、社債、国債等に関する情報(振替社債等情報)
  債務者名義の株式・社債・国債等の銘柄及び額又は数

※㋐不動産情報、㋒預貯金情報、㋓振替社債等情報は、執行力のある債務名義を有する金銭債権の債権者又は債務者の財産について一般先取特権を有する債権者が申し立てることができます。一般先取特権を有する債権者としては、例えば、雇用関係に基づいて生じた債権を有する者(民法306条2号、308条)や、子の監護の費用を有する者(民法306条3号、308条の2)等が挙げられます。
㋑勤務先情報は、民事執行法151条の第1項各号に掲げる義務養育費や婚姻費用などに係る請求権又は人の生命若しくは身体の侵害による損害賠償請求権の執行力のある債務名義を有する債権者及び子の監護の費用に係る一般の先取特権を有する債権者に限り、申し立てることができます。貸金等の債務名義や上記以外の一般の先取特権を有する債権者は、㋑勤務先情報の申立てをすることはできません。

申立先

債務者の住所地を管轄する地方裁判所です。

申立先の裁判所を調べたい場合は、「申立書提出先一覧(地方裁判所)」をご覧ください。

申立てに必要な費用

手数料(1個の申立てにつき1000円)、民事執行予納金(各裁判所によって異なります。)及び郵便料

1名の債権者が2通以上の債務名義に基づいて申し立てても1個の申立てとみなします。
債権者が2名以上の場合は、債務名義が1通であっても、申立ての個数は債権者の数により判断します。
※債務者については1名ごとに申し立ててください。

㋒預貯金情報、㋓振替社債等情報の情報取得の手続には、第三者に対する報酬として、第三者1名ごとに2000円の予納金が必要になります。予納金については、郵便料と併せて納付していただく場合がありますので、以下の「各地の裁判所の裁判手続利用ページ一覧」をご確認ください。

※郵便料等は裁判所ごとに異なります。申立先の裁判所で必要な郵便料等については、「各地の裁判所の裁判手続利用ページ一覧」をご確認ください。
なお、この手続は「地方裁判所」の手続ですので、各地の裁判所のサイトで郵便料等を確認される際は「地方裁判所」ボタンをクリックしてください。

申立前に必要な手続

執行力のある債務名義に基づいて申し立てる場合、債務名義(Q&A)を取得してください。債務名義の種類によって、他に必要な書類等が変わります。

1 裁判所が電子的に作成した債務名義の場合
判決などをした裁判所で執行文の付与を受けるとともに(執行文が必要かどうかは、債務名義の種類によって異なります。以下の「3 執行文の要否」を確認してください。)、事件番号等の裁判所が定める情報(事件特定情報)を提供してください。事件特定情報の提供方法は、原則として申立書の記載を引用する方法になりますが、債務名義が複数ある場合などでは事件特定情報提供書面を提出することになります(詳しくは申立書の書式を確認してください。)。
この場合、債務名義の正本や送達証明書の準備は不要です。
※ なお、債務名義の記録事項証明書を取得の上、これを提出する方法で申し立てることもできますが、その場合、執行文の記録事項証明書(執行文が必要な場合)や送達証明書の提出も必要になります。

2 上記1以外の場合
判決などをした裁判所で、債務名義の正本の発行、執行文の付与(執行文が必要かどうかは、債務名義の種類によって異なります。以下の「3 執行文の要否」を確認してください。)、送達証明書の交付を受けてください(債務名義が公正証書であれば、公証役場で、公正証書正本又は記録事項記載書面(公証人法44条1項2号)の発行、執行文の付与及び送達証明書の交付を受けてください。)。

3 執行文の要否
 必要な場合
  ・判決
  ・和解調書
  ・民事調停調書
  ・和解に代わる決定
  ・公正証書
  ・訴訟費用額確定処分等
 不要な場合
  ・家事審判書
   ※執行文は不要ですが、確定証明書が必要になります。
  ・家事調停調書
   ※原則として執行文は不要ですが、家事調停で決められた慰謝料や解決金などを請求する場合には、執行文が必要となります。
  ・仮執行宣言付支払督促
  ・仮執行宣言付少額訴訟判決

申立てに必要な書類

1 申立書類

【注意】
申立ては、債務者ごとに申立書を作成し、別事件として申し立ててください。
同じ債務者でも、対象となる財産の種類が違う場合は、㋐不動産情報、㋑勤務先情報、㋒預貯金情報、㋓振替社債等情報の別に申立書を作成し、別事件として申し立ててください。

(1) 執行力のある債務名義の正本を有する債権者
A 申立書(頭紙)
債務名義が裁判所において電子的に作成された場合とそれ以外の場合とで使う申立書の頭書は異なります。
債務名義が裁判所において電子的に作成された場合には、事件特定情報提供書面の提出が必要となる場合もありますので、上記の申立前に必要な手続の「1 裁判所が電子的に作成した債務名義の場合」の記載を確認してください。
B 当事者目録(第三者目録含む)(原本と別に写しも要提出)
C 請求債権目録(原本と別に写しも要提出)
D 所在地目録(㋐不動産情報のみ)
E 財産調査結果報告書
F 債務名義等還付申請書(事件特定情報を提供した場合は不要)

(2) 一般の先取特権を有する債権者
A 申立書
B 当事者目録
C 担保権・被担保債権・請求債権目録
D 所在地目録(㋐不動産情報のみ)
E 財産調査結果報告書

(3) ㋐、㋑の申立ての場合
財産開示期日が実施されたことの証明書
㋐、㋑の申立ての場合は、債務者に対し3年以内に財産開示期日が実施されたことが要件となりますので、財産開示期日を実施した裁判所に申請の上、提出してください。

2 添付書類

(1) すべての申立てに共通の添付書類
A 資格証明書
申立人、債務者及び第三者が会社や銀行などの法人の場合、申立日から3か月以内に発行されたその法人の商業登記事項証明書(代表者事項証明書)が必要です。法務局で発行されますので、お近くの法務局にお問い合わせください。
B 当事者の住所・氏名に変更がある場合等の必要書類
次の場合は、住民票、戸籍謄本、戸籍の附票、商業登記事項証明書等の公文書等(現在の住所、氏名とのつながりを証する公文書は申立日から3か月以内に発行されたもの)が必要です。
・当事者の住所、氏名(商号)が債務名義等に記載された住所・氏名(商号)と異なっている場合(転居したり、旧姓に戻った場合等)
※債務名義等に記載された住所、氏名と現在の住所、氏名のつながりを明らかにするために必要です。
・債務者の特定に資する事項に債務者の生年月日、旧姓及び旧住所等を記載する場合 

(2) 執行力のある債務名義の正本を有する債権者
強制執行を開始できることの資料が必要です。なお、裁判所が電子的に作成した債務名義の場合には、事件特定情報を提供すれば、ADの提出は不要です。
A 執行力のある債務名義の正本(又は記録事項証明書)
B Aの送達証明書
C 債務名義の更正決定がある場合は、その決定正本(又は記録事項証明書)
D Cの送達証明書
E 債務名義が家事審判の場合は、その確定証明書
F その他執行開始要件を備えたことの証明を要する場合はその証明文書
G 上記A~Fの写しを各1通(債務名義等還付申請をする場合)
  ※上記A~Fは、原本提出が必要ですが、同一債務名義に基づいて複数の申立てを同時に行う場合、2通目以降の申立てにおいては、1通目に添付した原本を引用することができます。引用を希望する場合は、上記必要書類の写しとともに、引用上申書を提出してください。

(3) 一般の先取特権を有する債権者
一般の先取特権を有することの証明文書が必要となります。どのような文書がこれに該当するかは、事案ごとの判断となります。
※㋐不動産情報、㋑勤務先情報の場合、先取特権を有することの証明文書は、原本に加えて、その写し2通を裁判所に提出してください。写しのうち1通は、債務者へ情報提供命令正本とともに送達します(民事執行法205条3項)。

3 証拠書類

(1) 民事執行法197条1項1号又は2項1号の主張をする場合
A 同号の証明資料
配当表写し、弁済金交付計算書写し、不動産競売開始決定写し、債権差押命令写し、配当期日呼出状写しなど
B 民事執行法205条2項の証明資料
財産開示期日が実施されたことの証明書、財産開示期日調書写し、財産開示手続実施決定写しなど

(2) 民事執行法197条1項2号又は2項2号の主張をする場合
A 同号の証明資料
財産調査結果報告書及び添付資料
B 民事執行法205条2項の証明資料
財産開示期日が実施されたことの証明書、財産開示期日調書写し、財産開示手続実施決定写しなど

※各要件と証拠書類についてはQ&Aをご覧ください。

手続の流れ

1 申立てが認容された場合

(1) ㋐不動産情報と㋑勤務先情報の申立て
① 申立書と添付書類から要件が満たされていると判断された場合、情報提供命令が発令されます。
② 債務者及び申立人に対して、情報提供命令正本が送付されます。債務者は1週間以内に執行抗告をすることができます。
③ 情報提供命令が確定すると、第三者に対し、情報提供命令正本が送付されます。
④ (事件特定情報を提供していない場合)債務名義の正本等の返還は、情報提供命令確定後にできます。申立てと同時に還付申請をしていれば、原則として、債務名義の正本等は情報提供書の写しに同封して申立人に送付されます。

(2)  ㋒預貯金情報と㋓振替社債等情報の申立て
① 申立書と添付書類から要件が満たされていると判断された場合、情報提供命令が発令されます。
② 第三者及び申立人に対し、情報提供命令正本が送付されます。
③ 債務名義の正本等は、申立てと同時に還付申請をしていれば、原則として、②の情報提供命令正本に同封して申立人に送付されます。第三者による情報提供(第三者が複数の場合は最後に情報提供が裁判所にされた日)から一定期間を経過すると、債務者に情報提供通知が送付されますので、注意してください。

2 申立てが却下された場合
申立書と添付書類から要件が満たされていないと判断された場合、申立ては却下され、申立人に却下決定正本が送付されます。

3 第三者からの情報提供
情報提供命令正本の送付を受けた第三者は、執行裁判所に対し、債務者の財産情報を書面で提供します。
提出期限の定めはありませんが、基本的には、2週間程度が一つの目安となります。ただし、第三者の状況等によっては、回答に時間を要する場合があります。

4 申立人に対する情報提供書の写しの送付等
第三者が作成した情報提供書の写しは、執行裁判所を経由するか、又は第三者から直接、申立人に送付されます。

5 債務者に対する情報提供がされた旨の通知
第三者から執行裁判所に情報提供書が届くと、執行裁判所は、債務者に対し、情報提供命令に基づいて財産情報が提供されたとの通知をします。
通知書は、第三者から(第三者が2人以上いる場合は、最後の)情報提供書が提出された後一定期間が過ぎた時点で、事件ごとに1回送付します。通知書には、情報提供命令の写しが同封されます。

その他

その他の手続に関するご案内についてはQ&Aをご覧ください。
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書式のダウンロード

申立てに必要な書式及びその他この手続に関連する書式のダウンロード

情報取得手続のQ&A

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