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福島地方裁判所長
加藤亮(かとうりょう)
略歴
平成2年に福岡地裁判事補として任官し、以来、函館地裁、東京地裁、熊本地家裁、札幌家地裁小樽支部、青森地家裁弘前支部、仙台高裁、福島地裁で勤務しました。近年の略歴は次のとおりです。
平成25年4月 東京高裁判事
平成28年4月 仙台地裁判事(部総括)
平成31年4月 盛岡地裁判事(部総括)
令和4年4月 青森地家裁所長
ご挨拶
令和5年5月20日付けで福島地方裁判所長を命ぜられました加藤亮と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
はじめに、東日本大震災とその後に発生した原子力発電所の事故により被災され、12年余りが経過した現在も、多数の県民の皆さまが不自由な生活を続けておられることは、誠に心の痛むところであり、心よりお見舞いを申し上げます。
平成2年に裁判官となった後、しばらくは、九州、北海道を往復するように異動していましたが、青森地方・家庭裁判所弘前支部勤務以来、東北地方の裁判所で勤務することが多くなりました。東日本大震災の際の任地は、福島地方裁判所でした。その後に、仙台地方裁判所、盛岡地方裁判所と異動したこともあって、被災3県で勤務するという経験をすることとなりました。平成19年以降はもっぱら刑事裁判に携わっており、裁判員裁判には、裁判長として関与しておりました。前任庁は青森地方・家庭裁判所であり、約1年1か月、当地において所長を務めさせていただきました。福島地方裁判所勤務は2度目となりますが、ここ福島に赴任できたことを、心からうれしく思います。
近時、価値観等が多様化するなどして、紛争も益々複雑・多様化しております。また、新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことに伴う生活様式の変化が、社会情勢にどのような影響を与えるか、事件の在り方にどのような影響を与えるのか、注視する必要があるように思われます。裁判所も、世の中の動きに応じて紛争解決機能を実効的に発揮できるよう進化していく必要があります。民事訴訟においては、利用者のニーズに適正・迅速に対応できるよう、デジタル化を含め、着実な取組をより一層進める必要があります。刑事訴訟の分野では、裁判員との実質的協働の深化等、裁判に参加していただく裁判員の皆様の視点が判断に適切に反映されるような運用上の工夫を進める必要がありますし、特定少年が被告人とされた事件の適切な運営も検討されなければなりません。刑事訴訟の分野にもデジタル化の波が及んできますので、その準備も怠るわけにはいきません。裁判所の各種手続のデジタル化は急務といえます。
裁判所が一丸となって、更に適正かつ迅速な裁判の実現を目指し、県民の皆様によりよい司法サービスを提供できるよう努めて参りたいと考えております。